北海観光節 > 北海道の盆踊り

東三条中央町内会納涼盆踊り大会

訪問日:2008年8月9日(土)

場所: 美唄市東4条福祉会館

アルテピアッツァ美唄の盆踊りを見に行った帰り,19時34分発の旭川行き特急を駅のホームで待っていると,そう遠くないところから盆踊りの音が聞こえてきた。あわてて改札を出してもらい,音の聞こえるほうを頼りに駆けていくと,真っ暗な広場で行われている盆踊りに出くわした。

大人盆踊り

広い駐車場には観客もなく,やぐらの提灯の灯りだけを頼りに踊っていた。

北海盆唄は生演奏だった。生演奏といっても,太鼓一つに唄だけの素朴なものである。I型,II型,III型のいずれにも当てはまらない自由自在な唄い方で,間のとり方も太鼓や踊り手との掛け合いによりその時その時である。太鼓さえ無視しているように思われたが,それでも破綻はきたさない。まさに唄の名人だと思った。歌詞は即興で繰り出すため,「はぁー」と唄い出した後,続かずに唄が止まってしまうこともたびたびあった。

以下は唄われた歌詞の一部で,1か所の盆踊りで唄われた歌詞としてはかなり多いほうである。しかも半分以上はここでしか聞いたことのない歌詞である。古来からの歌詞を引用したものが多いが,中にはベッチョ系の歌詞も聞かれた。「べっちょかわらけ」などは,べっちょ踊りそのものの歌詞である。

よく昔の盆踊りはこうであったという話を聞くが,恐らくその昔にかなり近い形の盆踊りが見られたのではないかと思う。アルテピアッツァの唄のない盆踊りにしてもそうだが,なぜ美唄にこのような原始的な盆踊りが残ったのか不思議である。

大人盆踊り動画(MP4,9.4MB)

波の花散る 津軽の海を 越えて蝦夷地へ いつ来たか
高い山から 谷底見れば 瓜や茄子の 花盛り
嫁コ貰うなら 美唄の娘 踊り上手で 器量好し
踊り踊れよ 鳴らせよ太鼓 今宵一夜は 盆踊り
してもしたがる 爺様と婆様 今朝もしてきた 寺参り
ちゃんこ茶屋の婆 お茶出せ茶出せ 煙草盆出せ キセル出せ
男心と 茶碗の水は 沸くにゃ早いが さめやすい
美唄よいとこ 一度はおいで 米のなる木が お辞儀する
俺とお前は 玉子の仲だ 俺が白身で 君を抱くよ
お前百まで わしゃ九十九まで 共に白髪の はえるまで
主が唄えば 踊りもはずむ 櫓太鼓の 音も締まる
唄いなされよ お唄いなされ 唄でご器量が 下がりゃせぬ
あの娘よい子だ 踊りも上手 嫁に行くのが お得意だ
恋の大沼 情けの小沼 燃ゆる想いの 駒ヶ岳
逢いに来たのに この町の祭り 何故に邪魔する 人の波
北海名物 数々あれど おらが国さの 盆踊り
唄え囃せよ 叩けよ太鼓 月の世界に 届くまで
沖のカモメに 潮時聞けば 私や発つ鳥 波に聞け
丸い卵は 切りようで四角 ものも言いようで 角が立つ
酒という字は さんずへんにとりだ 酔いが回れば 歌い出す
踊り見に来て 踊らぬ人に 誰がお嫁に 行くものか
お前一人か 連れちゅうはないのか 連れちゅう後から 籠で来る
娘十七八 やりたい盛り 親もさせたい 針仕事
月は半分だ 踊りも半分だ 今宵一夜は 盆踊り
北海名物 数々あれど おらが美唄の 盆踊り
今宵一夜か 明日はないのか 明日一夜も 盆踊り
ちゃんこ茶屋のかか お茶出せ茶出せ お茶と盆出せ 娘出せ
咲いた桜に 何故駒つなぐ 駒が勇めば 花が散る
叩く太鼓に 手拍子揃い 櫓囲んで 盆踊り
べっちょかわらけ 七日の汚れ 七日過ぎたら またおいで
踊り見に来て 踊りの中で 何時か手を振る 浴衣がけ

 

櫓からは直接見えないところに出店があり,こちらは住民で賑わっていた。看板によると東三条中央町内会の主催,共練第一町内会の協賛とあった。共練とは妙な地名であるが,市来知共有地と美唄練兵場から1字ずつ取ったものだという。

盆踊りなのに「さくら祭り」の提灯とは何事かと思ったが,裏には今はなき「東明閣」の文字があった。

盆踊りはこの日と翌日の2日間開催だったようである。夜も更け,ますます踊りは熱くそして怪しくなっていくようだったが,20時半過ぎ,会場をあとにした。