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第4回東旭川盆踊り大会

訪問日:2009年8月9日(日)

場所:旭川市屯田公園

昭和34年(1959年)に旭川市と合併した旧東旭川町は,忠別川と牛朱別川に挟まれた水田地帯で,上川百万石の一角をなしている。西は現在住宅地となっている東光,豊岡地区のほか,大正橋から北に延びる道路を市町境として,南9条通〜11条通の23丁目付近までを町域に含んでいた。また,東へ奥まったところにある米飯川沿いの集落には福島県からの入植者があり,現在でも地区の盆踊りは「福島踊り」で行われている。

この東旭川盆踊り大会は,旧役場所在地の市街地で行われる。もとは,旧永山町と同じく明治25年(1892年)に,屯田兵が入地した地区で,会場となっている広場も屯田公園と称している。旭山動物公園通りイベント実行委員会の主催であるが,櫓の横断幕にはあさひかわ商工会の名も併記されていた。あさひかわ商工会は平成20年(2008年)に永山商工会・旭川東商工会・旭川南商工会・旭川北商工会が合併して誕生している。なおこの年は第4回とした開催されたが,2011年に回次の標記がなくなったあと,2013年には第48回として開催されている。

17:30〜18:00 ちびっこ盆踊り

盆踊り開始前の17時10分頃には既に子供盆おどり唄が流されており,太鼓はないものの数名の子供たちが踊りを始めていた。先頭で踊っていたのは,小学校低学年と見られる女の子で,踊りはいかにも子供らしくあどけないものの振り付けは正確で,稀に見る美しい盆踊りの光景だった。テープはタンポポ児童合唱団版が使用されていた。

定時の17時30分になり,「豊田ふるさと太鼓」の演奏も加わって,本格的に踊りが始まった。どっと踊り手も増えたが,あくまでも一重の輪を崩そうとしないため,前に進まなくなる悪いパターンに陥り,17時45分,ようやくスタッフの誘導により輪が2重に改められた。しかし,間もなくスタッフが輪の中に入って,おやつの引換券の配布を始め,その結果,踊る気のない親子連れが大勢輪に加わった。引換券もカード型で,納め所がなければ手に持つしかなく,踊りも体をなさなくなってしまった。

しかし,踊りも最終盤に至って,一人頑張って流麗な踊りを披露するおばあちゃんが現れ,会場がバーッと明るくなった感じがしたが,ほどなく若いお母さんが寄ってきて,赤ちゃんを預けられてしまった。普段は可愛いお孫さんだろうが,このときばかりはおばあちゃんもやや迷惑そうな顔に見えた。それでも片手で抱きかかえながら,踊りを続けようとしていたが,やはり輪を離れることになってしまったのは惜しまれる。

ちびっこ盆踊り動画1(MP4,2.9MB)

ちびっこ盆踊り動画2(MP4,4.1MB)

18時ちょうどで踊りは終了し,子供たちはその場にしゃがんでお土産を受け取っていた。「お菓子はみんなに当たります」と案内があった。それならなぜ引換券を配ったのだろうかと思うが,人数確認のために必要だったのだとしたら,もっと踊りに干渉しないやり方がなかったものだろうか。

 

会場にはたくさんの出店があった。

18:30〜20:15 子供大人盆踊り

30分ほどの休憩を挟み,18時30分から子供大人盆踊りが始まった。子供大人盆踊りという名前は珍しいが,実態としては子供も大人も参加できる仮装盆踊りである。

太鼓は引き続き「豊田ふるさと太鼓」で,叩き手のお母さん方が交代なしでずっと担当されていた。豊田はもと下ペーパンといって,旭川第四小学校のあった地区である。

唄は北海盆唄の生演奏だった。三味線入りの本格的なものだったが,囃子舞台が櫓の足場の陰になってしまい,会場との一体感が損なわれていたのは惜しまれる。唄われた歌詞は次のとおりである。「めでためでたの」「貴方百まで」「この家座敷は」「揃ろた揃ろたよ」「今年や豊年」「踊り踊りたし」は,いづれも外来であるが,旭川では特に多く歌われており,稲作地帯らしい歌詞である。

北海名物 数々あれど おらが国さの 盆踊り
めでためでたの 若松様よ 枝も栄えて 葉も茂る
貴方百まで わしゃ九十九まで 共に白髪の はえるまで
この家座敷は めでたい座敷よ 鶴と亀とが 舞い遊ぶ
揃ろた揃ろたよ 踊り子が揃ろた 稲の出穂より よく揃ろた
老いも若きも 手拍子打てば 唄もはずむよ 盆踊り 
今年や豊年 穂に穂が咲いて 道の小草に 米がなる
高い山から 谷底見れば 瓜や茄子の 花盛り
緑豊かな 平和な里に 櫓太鼓が なりわたる
波の花散る 津軽の海を 越えて蝦夷地へ いつ来たか
一度来てみろ 上川盆地へ 歌で知られた 旭川
唄え囃せよ 叩けよ太鼓 月の世界に 届くまで
五里も六里も 山坂越えて 逢いに来たのに 帰さりよか
阿寒大雪 雲間に晴れて 蝦夷の昔を 偲ばれる
茶屋でよいとこ どこかと聞けば 山は混んでる 花が咲く
旭山から 瑞穂を見れば 稲が波打つ 米どころ
踊り揃うて 輪になる頃は 月も浮かれて 踊りだす
はやし太鼓に 手拍子揃え 櫓囲んで 盆踊り
唄に誘われ 太鼓に引かれ 今来たこの道 二度三度
踊り揃うて 輪になる頃は 月も浮かれて 円くなる
ちゃんこ茶屋の婆 お茶出せ茶出せ お茶がなければ お酒出せ
踊り踊るなら 今晩限り 明日の晩から かごの鳥
踊り踊りたし この子が邪魔だ この子騙すような 守り欲しい 
男持つなと 書いてはあるが 男持たなきゃ 茶が立たぬ
北海名物 数々あれど 一に追分 盆踊り
山は大雪 雲間に晴れて 蝦夷の昔を 偲ばせる

踊り手は東旭川地域の学校関係,サークルなど,様々な団体があった。中でも,剣道や柔道の同好会が,凛とした踊りを披露していたのは,いかにも屯田兵の町らしかった。

子供大人盆踊り動画(MP4,5.2MB)