昭和・北海道地図資料館

Drive Planning Map北海道

昭和56年 地勢堂

1981年版北海道道路地図の付録であり,昭和45年の北海道ドライブ・マップと同じ性格を持つ地図である。サイズは一回り大きくなってB3版となったが,情報量はあまり多くない。この地図は入手経緯が不明であり,本体の地図を見たことがないし,かなり使い込まれていることから,お客さんの忘れ物ではないかと思われる。
左上には都市間の距離表,右側には国民宿舎,簡易保険保養センターなどの一覧が掲載されている。裏面には札幌の市街地図が印刷されている。


亀田半島1/1000000
鹿部村,尻岸内町の地名が見える。鹿部村は昭和58年12月1日に鹿部町に,尻岸内町は昭和60年4月1日に恵山町となる。戸井−大間間は昭和46年に東日本フェリーが航路を開設し,夏季のみ1日1便,所要時間1時間20分で運航していたが,いつごろ廃止になったのだろうか。


五輪大橋1/30000
真駒内は昭和47年の札幌オリンピックの主会場となり,国道230号と会場を五輪大橋・五輪小橋が結んだ。
北海道ニチイは昭和53年に設立,地図にある藻岩店は同54年にオープンしている。1990年代に入ると全道各地のニチイが順次サティと名を変え,1996年には社名をマイカル北海道に変更,さらに2002年1月株式会社ポスフールに社名変更となり,同年5月,道内の店舗はすべてポスフールとなった。現在でもポスフールのことをサティと言う人は多いが,ニチイと言う人はめっきり少なくなった。
石黒ホーマ(現ホーマック)は釧路発祥のホームセンターで,現在道内外に150店舗以上を構える。商号は1995年にホーマックに変更されたが,今でも石黒ホーマと呼ぶ人は多い。


北42条1/30000
地下鉄南北線の北24条〜麻生間は昭和53年開業。ダイエーは麻生駅と直結している。大型スーパーがどんどん作られていった時代。
イトーヨーカドー北42条店は道内で現存するイトーヨーカドーの店舗では最も古く,昭和52年に開店している。私はこのころダイエーはまだ知らなかったが,イトーヨーカドーは旭川店が昭和55年にオープンしていたので行ったことがあった。
東西に走る2本の赤い線は道央自動車道大谷地ICと札樽自動車道札幌西ICを結ぶ札幌新道であるが,この上に全線高架で走る札樽自動車道が開通するのは1992年のこと。
札幌新道に沿ってセブンイレブンが2店舗見える。セブンイレブンは昭和49年に東京に1号店を出店し,昭和55年11月には1000店舗を達成している。この頃たしかテレビコマーシャルもやっていて子供の眼にも魅力的に映った。札幌に行ったとき店のマークを見つけて親に「ここ行きたい」とごねて連れて行ってもらったのだが,そこは札幌フードセンターだった。マークが似ていたので間違えてしまったのだ。私が初めてセブンイレブンに行くのはそれから約10年後,中学生になってからのことである。2003年8月には全国10000店舗を達成,私の家からも徒歩30秒のところにあって毎日のように利用している。


新札幌1/30000
新札幌は昭和46年に札幌の副都心と位置付けられ,昭和48年に国鉄新札幌駅が開業した。新札幌の象徴であるサンピアザは昭和52年6月オープン,この地図が出された昭和56年には青少年科学館が開館している。地下鉄東西線白石−新さっぽろ間の開業は翌57年3月のこと。地図には「白石区厚別(出)」とあるが,白石区から分区して厚別区が誕生するのは1989年11月である。
国道沿いに似鳥家具が見える。似鳥家具は昭和47年の設立で,昭和53年に社名をニトリ家具に変更。この地図では似鳥家具とニトリ家具の表記が混在している。昭和56年に札幌市以外へ進出,1990年代に入ると道外へも進出し,現在沖縄にまで展開,2003年12月に全国100店舗を達成している。
区役所出張所向かいにセイコーマートが見える。セイコーマートは昭和46年に最初の店を出した北海道発祥のコンビニエンスストアで,この昭和56年には店舗数100店を達成している。

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