ニニウのこれから > 鬼峠フォーラム2013開催報告 > 6.ニニウ神社

6. ニニウ神社

11時30分,鬼峠の頂上で昼食とした。弁当は湯の沢温泉で用意していただいた。

スダチさんは,熱心に雪を掘っていた。出てきたのは鹿の死骸だった。

12:00 下り出発

予定どおりの時間で峠を出発した。

下りはまったく道がついていない。大正時代の地形図と,実際の地形を照らし合わせながら,細谷隊長が慎重に進む方向を決めていく。

  

急斜面には,稲妻道と呼ばれたジグザグの道がついていたはずだが,今となってはまったく道筋がわからないので,ほぼ直線で転がり落ちるように降りていく。

多くの参加者が,はじめから歩くのをあきらめてしまっている中,会田さんはストックを巧妙に使ってすたすたと歩いて降りていた。

ニニウ一望の地に出た。どこまで行っても山

スダチさんも,ここではしばし立ち止まっていた。

サイクリングターミナルと新入小中学校の建物も,近いうちに解体されるというので,峠からはこれが見納めになるだろう。

左右に走っているのがJR石勝線で,左手のシェルターが,昨年(2012)年5月27日に発生した,特急スーパーおおぞら14号脱線炎上事故現場である第1ニニウトンネル。線路の上を高架で越しているのが,2011年10月29日に開通した道東自動車道。手前左手に写っている三角屋根の建物がニニウキャンプ場の管理棟。キャンプ場は今年再開するという。

この初代鬼峠は,会田さんにとっても現役時代を知らない道。そういう意味では,峠を越えることで,できることなら先人たちと心を通わせたいという気持ちは私たちと同じかもしれない。

細谷隊長が地図を見て思案すること10分。

その間,参加者はしばし休憩していた。

ここは,確実に違っているとは言えないにしても,確信を持つことはできない場所である。

見覚えのある白樺林に入った。

そして,再びトドマツ林へと変わり,最後の下り坂を降りる。

13時53分,ペンケニニウの林道に出た。ぴったりの場所で村のバスが待っていてくれた。

しかし,多くの参加者はバスに乗らず,歩いてニニウ神社に向かっていた。

途中で,会田さんの旧居に立ち寄り,お話を聞く。

家の中からタヌキが出てきた。「家主が変わったな」と会田さん。

さて,ニニウ神社はどうなっているだろうか。昨年の状態からすると,今年の大雪で,間違いなく倒壊しているはずである。

ところが,神社の祠は意外な姿で建っていた。


7. ぼっこてぶくろ