北海観光節小さな旅行記沿岸バス三炭周遊観光ツアー

国道231号

2006年6月24日(土)

4月24日,おなじみさんのホームページで,沿岸バスが主催する三炭周遊観光というツアーを知った。札幌発着,日帰りで6900円。羽幌の炭鉱は以前より訪れたいと思っていたところであり,札幌から北の日本海沿岸はあまり訪れたことがなかったので,すぐにツアー参加を申し込んだ。

8時ちょうど,札幌駅北口「鐘の広場」前集合。各種ツアーの待ち合わせ場所として使われているので,祭りのような賑わいだ。

「係員が『築別炭鉱』の看板を持ってお待ちしております」とのことだったので,集合場所はすぐに見つかった。

見たところ似たような男性ばかりが18名。すなわち,参加者の全員がその方面の人達である。

今回のツアーが,沿岸バス愛好者のオフ会的性格を持っていることは知っていたが,沿岸バスの公式サイトでも宣伝されていたので,家族連れや定年退職者など一般の人も少なからず参加してくるものだと思っていた。

それにしても,18名のうち11名が道外からの参加で,また半数は昨年のオフ会ツアーにも参加していたというから,みなさん熱心である。バス会社の愛好家というのはどういう人達なのだろうかと不思議に思っていたが,マニアというよりも,おのおのが専門家という出で立ちだった。

 

バス乗り場へ移動。

混雑したバスレーンを運転手がぎりぎりのところでハンドルを切って車道に出る。ロケットならぶつかるなと,いきなりロケットバスの話題が出たので驚いた。

我々は大統領といえばレーガンさん,総理大臣といえば中曽根さん,バスといえばロケットバスという世代である。何のためのロケットだったのかいまだに謎だが,実はあの中でお湯を沸かしていたのだとか,高速に乗ったときボタンを押すとパワーが3倍になるのだとか珍説も飛び出していた。

 

参加者は18名だったが,贅沢にもシャンデリア付きの大型バスがあてがわれた。

北大探検部前通過。札幌の中心部に残る貴重な下見板張りの民家建築で,歴史的建造物としての評価が高まりつつある。

石狩川を渡る。

石狩,厚田,浜益という国道231号沿線は,夜中に眠りながら1度通過したことがあるだけで,まともに訪れたことがない。

石狩市に入ったあたりで,羽幌炭鉱に関するビデオが上映された。何年か前のワイドショーを録画したもので,いまは何もない山の中に,かつて夢の町があったという切り口で,昭和30年代から40年代にかけての映像が紹介されていた。炭鉱の劇場には芸能人もたくさんきたという。

その芸能人というのが,三波春夫先生である。昭和42年,絶頂期の先生の姿がカラー映像で残っているのだ。これはすごい。

9時4分,望来市街へ下る。この景色が好きだという人は多い。

9時8分,1日1便のみの増毛経由特急はぼろ号とすれ違い,車内は騒然となる。

 

趣ある漁村がいくつも車窓を過ぎていく。

添乗員さんの差し入れで,天塩名物のマスカットサイダーが配られた。

今回のツアーは添乗員さん自身が企画したものだとのこと。今日はバスガイド役までこなして,沿線市町村の案内や炭鉱の解説など大変勉強になった。添乗員さんは何年も前からわたしのホームページを見てくださっていたとのことである。

浜益川下海浜公園でトイレ休憩。道内3番目の客数を誇る海水浴場だという。

 

トイレは今では珍しいかけ流し式だった。

年間乗降客数が0という歩古丹停留所。正しくはアユミコタンと読むのだが,一部ではポコタンと称してバス停の前で記念撮影をするファンもいると聞く。

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