北海観光節小さな旅行記沿岸バス三炭周遊観光ツアー

羽幌本坑

旧太陽小学校

普段は閉鎖された太陽小学校へのアクセス路が,今日は役場の許可を得て特別に開門される。

 

円形体育館が印象的な太陽小学校。昭和41年改築の校舎である。

校舎の入口には,魔よけの熊がいた。

 

内部も熊が多い。

校舎はかつて宿泊施設「緑の村」として利用されていた。

草刈りの人達も,見慣れぬツアー客に驚いた様子。

昭和50年閉校の北辰中学校跡。

羽幌本坑

ホッパー 国鉄の未成線である名羽線を利用してここまで石炭列車が乗り入れていた。 ヤード跡

 

選炭工場 壁にたくさん穴が開いているのは,機械を売り払う際に壁に穴を開けて持ち出したためだという。 立坑 内部には階段があり屋上まで上れるという。

いずれの施設も,廃坑の数年前に建設されたものであり,まだまだこれからという時に,国の政策によって閉山させられたようである。閉山時には,労働者に手厚い退職金が与えられたといい,爆発事故でぼろぼろになって閉山した炭坑と違って,暗いイメージがないのが救いである。

羽幌本坑から上羽幌坑への道路が土砂崩れのため通行止めということで,これで炭坑跡見学は終わり。それでも予定より1時間近く時間が押しており,かなりじっくりと見学することができた。これだけ見れば「お前,羽幌炭鉱を知っているか」と問われたとき,「はい知ってます」と答えることができそうである。

築48年という沿岸バス本社ターミナルで沿岸ハイヤーの乗務員さんが下車。参加者からは何度も拍手がわき起こった。炭鉱跡もいまはほとんど何も残っておらず,知らないで訪れれば何も見えてこないが,事前にビデオで学習したり,説明を聞きながらまわるといろいろと見えてくるものがあった。

炭鉱観光を商売にするということは難しいことかもしれないが,過疎化が進んで寂しいばかりの北海道で,いま重要なことは,自分がそこに住んでいる価値に気づき,郷土に自信を持つということだと思う。そういう点で今回のツアーは大きな可能性を感じるものだった。

羽幌ターミナルで再度小休止し,一路札幌へ。

留萌で羽幌17時発の札幌行き特急はぼろ号に追いつく。高速道路では左ウインカーを出して道を譲ってくれたようであるが,我々のバスの運転手が砂川サービスエリアでの2台並びをやりたいとのことで,後続のまま走る。

 

砂川サービスエリアで見事,定期バスとの並びが実現。

20時15分,札幌到着。

この後,駅前の居酒屋で反省会が行われた。各方面の専門家のお話に,ただただうなづくばかりであった。

おわりに,素晴らしい旅行を企画していただいた沿岸バス様並びに関係者の皆様に,深甚なる感謝の意を表し上げます。

北海観光節