北海観光節小さな旅行記芦別の北のほう

芦別の北のほう その9

2014年5月18日(日)

星の降る里大橋で空知川を渡り,芦別市街に入る。

まずは,橋のたもとにある道の駅・スタープラザ芦別へ。

先に星の降る里百年記念館を見学しておく。

 

見学は久しぶりだが,市の郷土館としてはかなり凝っているほうである。

道の駅のレストラン「ラ・フルール」で,ガタタンチャーハンをいただく。ガタタンとは戦後,中国の家庭料理をヒントに創作された芦別の名物料理。

滝川に本社のあったスーパー「りょーゆー」は2006年8月で閉店し,JOY芦別店になっていた。JOYはマックスバリュ北海道系列のスーパーマーケットであるが,ルーツは赤平の住友石炭鉱業の購買にあるという。

国道の商店街。

 

野のなななのかのメインのロケ地,「星降る文化堂」。映画の設定と同じく,もと病院であった。

芦別の市街を歩くと,妙に病院が多いことに気付く。これがなぜかはわからないが,夕張,三笠,歌志内という明治時代からの炭鉱町と比べると,芦別は歴史が新しく,同じ炭鉱町でも明らかに雰囲気が異なる。芦別の歴史は大きく言って戦中,戦後の歴史であり,その意味で,終戦を一つのテーマにした「野のなななのか」は,やはり芦別でなければ成り立たなかった映画だと言えるだろう。

永昌寺。こちらもロケ地。

古くは国道だったじぞうまち通。

フードD芦別本店。もと,豊月ストアといって,芦別発祥で道央圏に展開しているスーパーマーケットである。

昭和を感じさせる,電光式の警告標識。と思ったら,平成に入ってから設置されたものだった。

富良野沿線に住んでいた我々にとって,芦別を身近な存在にしていたのがスーパーマーケットの「かくはた」である。1997年の拓銀破たんによる連鎖倒産として当時話題となったが,旧本店は駐車場となり跡形もなかった。そして同じく1997年に破産した衣料品店「くにい」の店舗が,かくはたを引き継ぎスーパーマーケット「ラルズ」となっていた。

星の降る里芦別映画学校の事務所。映画学校は1993年に第1回を開催。

1992年の三井芦別炭鉱閉山,1997年のカナディアンワールド閉園,かくはた破綻など激動の時代を経て,地道に20年間続けてきた活動の成果が,今回の映画だということになるのだろう。

JR根室本線・芦別駅。北の京が破たんして,駅前の五重塔がますます意味不明になった。

 

国鉄時代そのままの窓口と改札。映画ではこれがいい絵になった。

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