東北の山奥で温かい風景に出会う
行程
乗車区間 | 発着時刻 | 交通機関 | 乗車した車両 |
土崎 鷹ノ巣 |
640発 805着 |
奥羽本線 大館行普通列車 |
3両編成,1両目,クモハ701-8 |
鷹巣 米内沢 |
822発 846着 |
秋田内陸縦貫鉄道 阿仁合行普通列車 |
1両編成,AN8801 |
米内沢 阿仁合 |
918発 945着 |
秋田内陸縦貫鉄道 急行もりよし1号 |
2両編成,1両目,AN8904 |
阿仁合 阿仁前田 |
1036発 1050着 |
秋田内陸縦貫鉄道 鷹巣行普通列車 |
1両編成 |
阿仁前田 阿仁合 |
1137発 1151着 |
秋田内陸縦貫鉄道 阿仁合行普通列車 |
1両編成 |
阿仁合 角館 |
1154発 1328着 |
秋田内陸縦貫鉄道 角館行普通列車 |
2両編成,1両目,AN8902 |
角館 大曲 |
1607発 1627着 |
田沢湖線 大曲行普通列車 |
4両編成,2両目,クモハ701-5007 |
大曲 横手 |
1647発 1705着 |
奥羽本線 横手行普通列車 |
2両編成,1両目,クハ700-18 |
横手 ゆだ錦秋湖 |
1758発 1849着 |
北上線 北上行普通列車 |
2両編成,1両目,キハ100-31 |
ゆだ錦秋湖 ほっとゆだ |
2019発 2026着 |
北上線 横手行普通列車 |
2両編成,1両目,キハ100-4 |
ほっとゆだ 北上 |
2047発 2129着 |
北上線 北上行普通列車 |
4両編成,2両目,キハ100-46 |
思い出のアルバム
秋田フェリーターミナルから奥羽本線の土崎駅までは歩いて20分ほど。フェリーターミナルと鉄道の接続としては便利なほうです。 | |
奥羽本線で鷹ノ巣駅へ。鷹巣からは秋田内陸縦貫鉄道に入ります。鷹巣から内陸線にかけては,全国で最も美しい女性の割合が高いところとして知られていますが,まったくそれは実感できませんでした。そのかわり強烈な秋田弁を聞くことができました。車内で飛び交っている会話はほとんど意味がわかりません。 | |
休日に限り内陸線乗り放題の「ホリデーフリーきっぷ」。単純に角館まで片道1620円かかるのですから,1000円というのはまさに激安切符。鉄道会社では沿線の町村とも協力して,観光にも力を入れているようです。北海道のふるさと銀河線でも見習ってほしいものです。 | |
米内沢駅。ちょうど1年前,今はなき特急白鳥の車内で,大阪から乗って鷹ノ巣で降りたおばさんと乗り合わせました。鷹巣からさらに内陸線に乗り換えて,米内沢で医者をしている息子に会いに行くのだと言っていました。そのことが印象に残っていて,米内沢に降りてみました。 米内沢は『浜辺の歌』で知られる成田為三の出身地。駅前はものすごく寂れており,将来が心配です。しかし,駅前には新しく温泉もできるようで,観光で頑張ってもらいたいです。 |
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米内沢から急行もりよしで阿仁合へ。「走る迎賓館」という評判どおり,定期で走っている急行列車の車両としては,全国で随一の豪華さでしょう。山の中を走る私鉄としては大変気が利いています。 | 阿仁合駅到着。天気は小雨。駅舎は大きく,観光案内所や食堂も入っていますが寂れ気味。日曜だというのに観光客が私たちしかいないというのも気になります。 |
阿仁町は鉱山で栄えたところ。往時をしのぶ伝承館や異人館を見学しました。北海道にも鉱山はたくさんありましたが,このような趣ある観光地になっているところはありません。 この後寄った阿仁前田駅は,沿線で最も賑わいがありました。 |
阿仁合11時54分発角館行の普通列車は,この日団体客が乗車したため,急行もりよしの車両での運行でした。2両目が団体専用車両で,途中の駅から三味線の弾き手やマタギのお爺さんなどが乗ってきて。その様子は1両目にもスピーカーを通して聞こえてきます。 写真は上桧木内駅で下車したマタギさんが記念撮影に応じているところ(一緒に写っている人たちと私は関係ありません)。 マタギとはクマ猟をする猟師のことで,秋田内陸縦貫鉄道の沿線はマタギのふるさととして知られています。 |
角館到着。私はこの手の「小京都」系の街はあまり興味がないのですが,一度見ておく価値はあると思い,立ち寄りました。たしかに町並みはここ独特のもので,見ごたえあります。2時間半ほど時間をとったので,主な見どころはまわれるかと思いましたが,青柳家を見学しただけで時間が過ぎてしまいました。展示品は一流品ばかりで,つい見とれてしまい,これはやはり北海道では見れないものです。仙台の塩釜神社といい,北海道民としては若干の劣等感を持ってしまいます。 | |
秋田新幹線(田沢湖線)と奥羽本線の結節点,大曲駅。新幹線開通に合わせて建て替えられた駅舎で,大きく波を打った日除けが印象的です。 | |
横手で北上線に乗り換え,ゆだ錦秋湖駅で下車。駅から歩いて3分ほどの錦秋湖温泉穴ゆっこで入浴。ここは今回の旅行で最も印象に残ったところでした。 入館したときはお客さんが一人もいなく,薄ら怖い雰囲気でした。シャワーを完備しているものの水しか出ない。湖を望んで絶景のはずの露天風呂もまるでプール。やられたと思いました。 しかしやがて地元の人たちがぼちらぼちらやってきて,湯船に気持ちよさそうに浸かっています。メインの湯船は木枠で浴槽からお湯がこんこんと溢れ出しています。最近の公共温泉では珍しい,循環していない本物の温泉のようです。お湯が本物であれば,シャワーも露天風呂も要らないのです。 地元の人たちとも少し話をしましたが,言葉が京都風で大変やさしく感じました。岩手の山奥で心温まる体験ができ,最高でした。 |
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こちらは有名なほっとゆだ駅。高畠駅と同様,駅の中に温泉があります。日曜の夜なので混んでいることを心配して穴ゆっこにしたのですが,それほど混んでいなかったようで,次はこちらに入浴してみたいです。 | |
●心地よい車内アナウンス 近年では全国的にローカル線のワンマン列車化が進められていますが,車掌さんのアナウンスを聞けなくなるのは大変寂しいことです。しかしテープの声も全国的に見ると特徴があり,方言交じりのものものがあったりして,これはこれで面白いものです。 その中でも,北上線の列車など,盛岡周辺のワンマン列車の声が私は好きです。何と表現したらよいのかわかりませんが,とても優しい感じなのです。JR北海道の機械のようなしゃべり方とはまるで違います。恐らく嫌いな人もいるでしょうが,私はこんな声だったらいつまでも聞いていたいと思ってしまいます。それに交換待ちの案内や,乗り換え案内など,列車ごとに異なる事項も全部テープで案内され,感心してしまいます。 |