北海観光節旅行記北東北観桜紀行

角館

秋田12:02発→角館12:48着 こまち16号

 
秋田新幹線で角館へ向かう。新幹線の車内で弁当を食べるのはいかがなものかと思ったが,車内の半分くらいの人は同様に駅弁を食べていた。お昼時とあって車内販売はワゴンの前後に売り子さんがついて2人体制でやってきた。
私の食べたこの駅弁は「秋田まるごと弁当」1000円也。焼きおにぎりがおいしく,おかずが豊富でじゅんさいは珍しかった。三角形の容器は鳥海山をイメージしているそうだ。秋田駅の駅弁はこの他にも値段が手ごろでおいしそうなのが多かった。

今日の昼ざくらは角館である。


角館駅到着。2年ぶり2度目の訪問。

とりあえず観光パンフレットのモデルコースに従って歩いてみる。角館は一大観光地の割には観光パンフレットが貧素であり,何年も前から変わりばえのしない1枚もののガイドマップがあるだけである。


まず天寧寺。曹洞宗のお寺で風格がある。


道路は渋滞中。車の中の疲れた顔を見るとこっちまで疲れてしまうから,なるべく車内は覗き込まないようにする。車のナンバーは全国各地のものが見られた。しかし北海道のナンバーはない。

恐らく東京からだと弘前より角館のほうが近いのだろうが,北海道からは弘前なら函館からちょっと足を延ばす感覚で訪れることができるが,角館となるとかなり大変なのである。


日本のさくらの名所100選・武家屋敷通り。角館桜まつりは4/19〜5/5開催。今日は中日の日曜日のため最高の盛り上がりを見せている。


武家屋敷は青柳家しか入ったことがないので,いくつか見学してみようと思ったが,すごい人で見学どころではなかった。


武家屋敷通りは延長約800m。北へ北へと進む。しだれ(枝垂)桜は若干早かったようだ。これらの桜は佐竹氏の武士たちがが都をしのんで屋敷に植えたもの。渡辺淳一の『桜の木の下で』には
「染井吉野は妖しくて,哀しい感じがするでしょう。咲くときも散るときも,一生懸命すぎて切ない」
「それに比べると,枝垂れは・・・」「少し,淫らだ」「枝垂れ桜は,花の色が濃くて生ま生ましい」

なんて書かれているそうな。


桜につつまれた古城山。これからこの山に登ってみる。


古城山登り口。桜のトンネルの中を行く。ここまで来ればさすがに人は少ない。


古城山中腹からの眺め。これは絶景。桧木内川の桜並木がよく見える。

 
日本のさくらの名所100選・桧木内川の桜並木。こちらはソメイヨシノ。ぴったしかんかんである。

このあと,市街南側の寺院群を少し散策して駅へ戻った。


薬師堂

常光院・戊辰の役戦没者墓地

 

さくらと私 その4   「桜山遊園地」

まだ記憶のあやふやな2歳か3歳か4歳の頃のことだが,深川の桜山遊園地に両親と何度か行ったことがある。遊園地といっても派手な遊具はなく静かな自然公園だが,自動販売機でえさを買って鹿にあげたのを憶えている。私にとってはあの頃がいちばん幸せな時代であり,あの頃に戻りたいと思うことが今でも時々ある。
その桜山遊園地が2000年の10月15日で閉園になるというニュースが報じられた。何とかして最後の姿を見に行きたいと思ったが,費用上の理由で行くことができなかった。
原体験のような遊びをしたところがなくなるというのは非常に寂しいことである。

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