北海観光節旅行記映画・京極・流氷 北海道全駅下車の旅

夕張本町

夕張駅


13時14分,夕張駅到着。すぐ隣にホテルマウントレースイがある。


マウントレースイスキー場。駅前にはセイコーマートができた。

 

夕張市民会館


2スクリーンあり,映画祭のメイン会場となっている。

 

商工会議所


この日は終日『演じ屋』が上映されていた。

 

みんなの家


青年婦人会館は期間中「みんなの家」として24時間開放されている。

 

本町商店街

商店の壁面には2000年夏以来,映画看板が設置されている。これは映画祭の雰囲気を盛り上げるのにも役立っており,感激してしきりにシャッターを切っている観光客も多かった。


ゆうばりキネマ街道。シャッターの閉まっている店が多いが,絵になる風景である。

寅さんラーメン このうち何店舗が今も営業しているのだろうか


夕張でいちばん有名な食事屋「のんきや」。建物は廃屋同然で危険である。それでありながら常時行列ができていた。中を見ていないので何とも言えないが,この混み様はラーメン屋にとっては非常事態であり,厨房はどんなことになっているのかわからない。怖くて入る気がしなかった。

夕張市の人口は2002年12月末現在で14626人。私の地元上富良野町とほぼ同じ数字である。しかし,夕張の場合もとは10万都市だっただけあって,明らかに過剰な商店街を持っている。小さな町の文具屋さんなどは意外な掘り出し物があって面白いのだが,夕張の場合あまりにも寂れすぎていて入るのが怖い。特に食料品店の場合,商品の回転が悪くなると何を売っているかわからない。以前ある炭鉱町の食料品店で2週間前のサンドイッチを買わされた経験もある。それと,商店街の人が映画祭を見に来る客に対してどのように感じているのかがわからないので,そういう面でも店に入りづらく感じる。食堂にしてもそうである。通りから店の中は見えないし,入っていいものだか悪いものだかわからない。かといって,夕張まで来てセイコーマート買物するのは罪悪感がある。結局食べる場所が見当たらず,朝に恵庭駅でコンビニ弁当を食べてから夕張を後にするまでまったく飲み食いできなかった。もし商店の人が観光客にも買物してほしいと思っているのなら,映画祭にあわせてセールをやるとかスタンプラリーをやるとか,もう少し店に入りやすい雰囲気を作ってほしい。

石切山神社


石切山神社。道道沿いに大きな看板が立っているので,名前だけは知っている人も多いだろう。冬は積雪のため参拝不能。なおここはかつて東山聖苑という宗教観光スポットで,石段の脇にはケーブルカーも通っていたが,現在は神社のみがひっそりと残っている。

歴史村商店街


石炭の歴史村は昭和53年に着工,昭和55年の石炭博物館開館を経て昭和58年に完成した。当時はまだこんなに寂れてはいなかったのだろう。

郷愁の丘


郷愁の丘に続く道には,かつての映画館ののぼりが並んでいた。


左がシネマのバラード,右手前がセンターハウス,右奥が生活歴史館。

シネマのバラードは今回の映画祭にあわせて2月8日にオープンしたばかりである。映画のポスターを中心に映画の歴史について展示している。邦画中心に構成されていること,戦前,戦後の古い時代の展示が充実していることは私の好みにあっていた。お土産屋は夕張の特産品のほか,ディズニーグッズを扱っており,観光地のお土産屋としては斬新である。

生活歴史館は以前鹿ノ谷駅前にあった石川コレクションを市が寄贈を受けて移設したもので,以前とは見違えるように整然と整理されている。1点1点はそれほど貴重なものとはいえなくても,これだけの数を集めたこと自体が貴重である。私は非常に面白く感じるのだが,都会のマンション暮らししかしたことのない人には理解不能な空間のようである。

センターハウスは入場無料で,絵画や,街並みの絵巻を展示している。書籍も販売しており,1979年に刊行された『夕張風物抄』という本を買った。

結局,郷愁の丘には約2時間滞在したが,映画祭だからといって何か特別な催しがあったわけでもないし,ここに来るくらいならもう一本映画を見たほうがよかったと思った。お客も少なかった。

なお,郷愁の丘のある社光地区は近年まで炭鉱長屋が建っており,昔そのままの炭住街の雰囲気を残す貴重な地区だったが,市により地区外建て替えが行われ,住民はマウントレースイスキー場近くの改良住宅に移動させられている。


郷愁の丘より住初・福住の山を見る。かつてはこの山腹にびっしりと炭鉱長屋が建っていたことだろう。福住には住民の移動を助けるための人車(ケーブルカー)が山肌を行き来していたという。写真左端に旧夕張駅が見える。その右の3階建ての建物は宿泊施設のファミリースクールふれあいで,もとの旭小学校。右手は石炭の歴史村方面。

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