北海観光節旅行記東京クリスマス

帰路


大鰐温泉駅は特急が停車し,弘南鉄道に接続する大きな駅。キヨスクもあった。


11時40分発,かもしか1号に乗車。

 
たった9分間の乗車で730円かかる。


灰皿が懐かしい。


弘前で普通電車に乗り換え。


津軽平野。


青森到着。

荷物になるので,今回の旅行には家から本を持ってこなかった。釧路まであと10時間ほどかかるので,ラビナの鵞湖書房で本を探す。いろいろ迷ったが,結局,大槻ケンヂの『グミ・チョコレート・パイン グミ編』(角川文庫)という文庫本を買った。

 
津軽海峡弁当。弁当箱の裏には青函トンネルの解説と,快速海峡号の絵が描かれていた。


青森13時01分発,13時40分蟹田到着。


6分乗換えで,特急スーパー白鳥7号に乗車。自由席には十分空席があった。

今回の旅行,最後のイベントは特例による特急乗車である。

海峡線は全便優等列車化されたことで,蟹田〜木古内の相互駅間で乗降する場合に限り特急券なしで特急に乗車できるという特例が設けられた。


木古内到着。


木古内14時54分発,函館行き普通列車。結局,青森から特例で乗車してきたのは私を含めて5人だった。


函館16時43分発,スーパー北斗17号。


夕食には函館の「鰊みがき弁当」。

青森で買った『グミ・チョコレート・パイン グミ編』を読んでみる。大槻ケンヂは旅行関係の本も出しているので,これまでにも何冊か読んだことがある。

扉のページには,

「オレはダメだな〜」と思っている
総ての若きボンクラ野郎どもへ,
心からの心を込めて,本作を贈る。

とあった。これはまさに私のために書かれた本ではないか。そう思って読み始めたのであるが,読み進めていくうちに,何か違う,何か違うとしきりに首をひねってしまった。登場人物の少年たちに共感できないのである。

違うというのは私のほうが普通と違うということだ。登場人物の少年たちの言動を見て,なるほど普通の高校生ならこう考えるんだなということは理解できるが,自分自身高校生のときにはそう考えなかった。どこで道を間違えてしまったのだろうか。


南千歳にてスーパーおおぞら11号に乗り換え。

さて,あと数時間ほどで私は28歳になる。1年前がつい昨日のことのように思え,自分が何も成長していないのに年をとることほど嫌なことはない。その時は刻々と近づき,列車は私を強引に釧路という現実世界へ引きずり戻す。

しかし,後ろを向いていても仕方がない。前を見て進んでいくしかないのである。三波春夫が「チャンチキおけさ」でデビューしたのは34歳のとき。私もまだまだ人生これからである。ともかく日々努力,前進あるのみ。負け犬だなんて思わず,はつらつとした明るい新年を迎えたいものである。


22時57分,釧路到着。

旅行記終了。読んでいただきありがとうございました。

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