北海観光節旅行記モリオカの太鼓

安家市街

安家では鍾乳洞とともに町歩きを楽しみにしていた。おなじみこちらのページで安家の町が美しく紹介されていたからである。安家には2時間滞在するが,始めの1時間を安家洞に,残りの1時間を町の散策に当てることにした。


まず,安家洞入口から橋を渡らずに西へ歩く。

  
岩泉30景。美しい安家川。

交番 役場安家支所 農協 郵便局
食料品店 旅館 診療所 食堂

安家も昭和31年まで独立した村だったので,ひと通りの施設は揃っている。


おとぎ話に出てきそうな山村。


熊野神社の参道を登る。

 
安家寺と神社が建っている。このお寺は住職が常駐していないようで,ひっそりとしたたたずまいだった。


安家寺境内からは安家市街を一望にする。


国鉄バスの廃車体と安家小学校。

安家15:15発→岩泉三本松15:51着 小川タクシー 安家洞線


さっきの乗車で要領を得たので,「三本松までお願いしま〜す」と言って乗り込む。車内には小学生が2名乗っていたが不思議そうな顔でこちらを見つめていた。

安家と岩泉市街を結ぶ県道7号久慈岩泉線は道路がよく整備されており,北海道の道を走っているかのような感覚だった。ちなみに龍泉洞前は15:41通過。5分の早発であり,龍泉洞からこのバスに乗ることはないと思うが,ローカルバスに乗る場合には早発に注意が必要である。

さて,心配なことが一つあった。夕食の問題である。盛岡では食事の時間がないので,岩泉で弁当かパンを入手しなければならない。安家には食料品店が何軒かあったものの,旅人が安心して食料を買えるような店はなかった。勝負は岩泉である。岩泉では乗り換え時間が14分しかないのだが,バス停の近くに店はあるだろうか。


店はバス停の目の前にあった。大きなスーパーマーケットで難なくパンと飲料水を調達することができた。


そしてバス停の反対側には高層アパート。ここが岩泉だと聞かされなかったら東京と見間違いそうである。考えてみれば岩泉は「町」である。川井村の4倍近い人口があるのだから,川井村を見て都会と思うなら,岩泉を東京だと思っても間違いではない。

岩泉三本松16:05→大通三丁目18:22着 JRバス早坂高原線


岩泉三本松という聴き慣れない名前のバス停だが,つまりかつての岩泉営業所で,岩泉のバスターミナルとなっている。

ここからは久しぶりに「普通のバス」である。このバスの車内設備は高速バス並みだが,岩泉町内のローカルバスも兼ねており,途中の小さなバス停にもこまめに停車していく。


盛岡まで87km。釧路から川湯温泉までとほぼ等しい距離だが,その2倍はありそうな感じがする。

新小本街道と称される国道455号を通るが,随所で旧道に入る。人家は途切れることなく続き,各集落の商店や学校は圧巻である。山田線,国道106号をあわせて閉伊川の筋は過去に8度通ったが,もっと早いうちにこちらの新小本街道を通ってみればよかったと思った。でき得れば,バスで通過するだけではなく,レンタカーなどで1つ1つの集落をじっくり訪ねてみたいと思う。しかしそうなれば87kmとて1日かけてもまわり切れないであろう。

早坂高原

 

標高916mの早坂峠で10分弱の休憩。北上川と小本川の分水嶺で,峠が高原状になっているのは区界峠と同じである。それでもここに至るまでの道はなかなか険しく,冬はどうなるのだろうかと心配になるほどだった。しかし近い将来延長3115mの早坂トンネルが開通するようである。早坂高原には牧場があるので現在の国道も廃道にはならないだろうが,北海道の北見峠のようにすっかり寂れてしまうのだろう。

峠を越えると玉山村に入り標高800mまで下ったあたりからもう人家が現われる。途中,岩洞湖の近くには,こんなところに学校がと思うようなところに木造校舎の分校(薮川小学校亀橋分校)があった。

さらに外山ダムのほとりを通り峠をもう一つ越えて盛岡市に入る。盛岡側は地形が険しいため人家は少ない。これも山田線沿線と似ている。

盛岡駅定刻で18時20分に到着のところ,さんさ踊り交通規制のため若干遅れて,大通三丁目には18時22分に到着。踊りのパレードは18時に公会堂前を出発し,約1kmの間をこちらに向かって歩いてくる。ゆえにこのバスで間に合うと踏んでいた。

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