北海観光節旅行記めざせ奥州,汽車旅千里

鬼怒川温泉

日光東照宮美術館

 

ここは良かった。建物そのものが美術品で,襖の絵が見事だった。たまたま他の家族連れが美術館の人の解説を受けながら鑑賞しており,わたしもそれについてまわらせてもらった。単に絵を見てもわからなかったが,ある位置に座ってみると,窓から見える庭の景色から襖絵が連続的に展開していたり,日本にもこういう美術があるのかと感心した。


参道を歩いて駅に戻る。一見寂れているように見えるが,元気に営業している店もあり,これが本来の姿なのだと思う。北海道のように再開発されるといっせいに得体の知れぬヨーロッパ調の建物になり,寂れるとなると一斉に寂れるというのがおかしいのだ。


東武日光駅に着く。

  

列車の発車時刻まで少し時間があったので,駅前のお土産屋で饅頭を二ついただく。

東武日光16:59発→下今市17:09着 東武鉄道 浅草行快速列車


東京直通の列車で,ほぼ席が埋まっていた。座れなかったのは今回の旅行で初めてだ。

下今市17:19発→小佐越17:36着 東武鉄道 会津田島行快速列車

旅は一日一湯。今日は鬼怒川温泉である。


小佐越到着。

仁王尊プラザ


徒歩12分で仁王尊プラザに着く。ガイドブックには湯舟の写真しかなかったが,建物の印象はちょっと違った。コインランドリーや整骨院,ペットホテルを併設していて,ちょっと俗な雰囲気だ。大丈夫だろうか。

番台で入浴料を払うと,地図で風呂の場所を教えられた。風呂は3ヶ所あり,行き方が難しいようである。ひとまず「3ヶ所の内一番大きく,源泉もたっぷり使用でき,爽快感抜群」と書いてあった「野天岩風呂」に向かった。

これがまったく素晴らしい。広々とした岩風呂に源泉がなみなみと注がれていた。お湯は甘味のあるアルカリ泉だった。露天にもかかわらず,シャワー付きの洗い場があった。北海道ではありえない。

ただ良く見ると目の前に巨大な送電線の鉄塔がそびえていた。夜なので目立たないから良いが,昼は興ざめだろう。子供が「あれなに」と聞くと,お父さんは「アンテナ」と答えていた。アンテナと送電線の区別ができない大人も出てきたとは世も末である。

結局,ずっと岩風呂に浸かっていてほかの2つの風呂には入らなかった。

そろそろ夕食をとらなければならない。去年の城崎温泉の経験からしてこの先鬼怒川温泉で食堂があるとは限らない。仁王尊プラザの隣にそば屋があり暖簾が下がっていたので入ってみた。


お客はいなく,ご夫婦と犬が迎えてくれた。ここのご主人は相当頑固である。雑誌が取材に来てもたいしたことない他のそば屋と一緒に紹介されるなら断るそうだ。

昼に食べ損ねた,ゆばそばを注文する。1300円。日光のはずれに来てゆばを食すとは情けないが,とりあえずこれでゆばを食べたことにはなる。


帰りは鬼怒川温泉駅から列車に乗る。鬼怒川温泉は大型温泉旅館が何件かあったが,情緒があるという感じの温泉街ではなかった。


徒歩約25分で鬼怒川温泉駅到着。

鬼怒川温泉19:39発→栃木20:48着 東武鉄道 浅草行快速列車


日光に通ずる道は日光街道と例幣使街道という2つの街道がある。行きは宇都宮からの日光街道を来たので,帰りは例幣使街道に沿う東武鉄道を利用する。


栃木駅着。栃木は例幣使街道の宿場町のひとつである。

栃木21:19発→小山21:30着 両毛線小山行普通列車


2000年3月以来2度目の乗車となる両毛線。


華やかな小山駅前。

小山21:53発→結城22:02着 水戸線勝田行普通列車


東北本線を横切って東へ向かう。

 

本日の御宿は結城第一ホテル。

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