北海観光節旅行記めざせ奥州,汽車旅千里

今年で3年目,すっかり恒例となった感のある年末年始の旅行である。今年も年末年始は休業日と土日が重って9連休となることはずいぶん前からわかっていたので,旅行に出ようと心に決めていた。

まず最初の決断をしなければならないのは元日の航空券が売り出される11月1日である。昨年は全日空で1日乗り放題10000円というめちゃくちゃな運賃があったが,今年は通常の超割,バーゲンフェアの適用となった。旅行の行程もまだ白紙だが,とりあえず帰りの飛行機を決めねばならぬ。例えば琴平で初詣をして,松山→大阪→千歳,と飛行機を乗り継ぐことなども考えられたが,昨年の反省から初詣は雪のあるところでしたい。雪があって,かつ鉄道でのアクセスが可能なところ,と考えるとやはり平泉の中尊寺しかない。一昨年も中尊寺で初詣をしているが,良いところは何度行っても良いのである。そこで今年の初詣は中尊寺に決めて,飛行機は花巻→千歳の便を取った。

次の決断が迫られるのは11月末のJRの指定券の売り出し日である。時刻表12月号を購入し,年末年始の臨時列車を調べる。常磐初日の出号という平泉を訪れるのに都合の良い列車があったので,この指定券を確保した。この列車を利用すれば東京で年越し,初詣をしてさらに中尊寺で初詣をすることができる。

さて,年が明けるまでの5日間でどこに行くか。わたしも結構全国をまわったが,まったくの空白地帯がいくつかあって,一つは栃木・茨城・千葉,二つ目は北陸,三つ目には東海道である。最終日に平泉を訪れることを考えれば北陸と東海道は移動距離が長くなるので,今回は栃木・茨城・千葉を重点的に訪れることにした。

それと,いままで訪れたいと思っていたところで,山形県の羽黒山と栃木県の日光に今回訪れることにした。

以上で旅程の骨格は概ね固まった。

1日目,ひたすら移動の日である。昨年,一昨年は苫小牧からフェリーに乗ったが,今年は函館まで陸路を取ろうと思う。釧路を朝6時に出ると普通列車だけを乗り継いで函館に21時過ぎに着く。この乗り継ぎは一度実行したいと思っていた。

2日目,この日のうちに羽黒山を参詣できれば良かったのだが,時間的に厳しい。羽黒山は翌日にまわして,この日は青森から羽黒山の手前の酒田までゆっくりと移動することにした。おなじみの山田線や盛岡経由も考えたが,いくら好きとはいっても行き過ぎは良くないので,今回はあえて外した。この日の行程は旅行の直前まで迷ったが,結局男鹿半島に一日費やすことにした。

3日目,朝のうちに羽黒山を参詣すれば,12時には鶴岡市街に戻ってこられる。当初この日の夜は新潟側から磐越西線経由で会津若松に宿を取り,翌日会津鉄道経由で日光に向かおうと考えていたが,そうすると日光到着が遅くなって観光時間が半端になってしまう。そこで新潟からムーンライトえちごに乗り,南側から日光に向かうことにした。ムーンライトに乗るのであれば,新潟まで少し時間にゆとりができる。そこで以前から一度行きたいと思っていた赤湯温泉に立ち寄ることにした。

4日目,東京は大晦日までおあずけにして,ムーンライトえちごは大宮で下車。東北本線の下り始発列車で北へ向かい,一日かけて日光を観光する。宿は何となく名前が良いので結城に取った。

5日目,大晦日。今回の旅行のメインであった栃木,茨城,千葉だが結局観光する時間はこの日1日しかなくなった。このエリアではまず銚子電鉄に乗りたかったが,それだけで時間を取られてしまうので断念。ある本で鹿島鉄道のことを知り,これをメインに据えることにした。残りの時間で結城,潮来,佐原という古い町をそれぞれ1時間くらい散策することにした。
夜になってから東京へ移動。カウントダウンのイベントはあまり情報がなかったので,手ごろなところで東京駅前の東京ミレナリオで年越しをすることにした。その後上野4時15分発の常磐初日の出号に乗車するまで初詣をする。できれば昨年同様三社参りといきたい。

6日目,元旦。正月パスで激しく動き回ることも考えたが,元旦から新幹線に乗るのは神様仏様に申し訳ない。あくまでも慎ましく普通列車だけで移動し,最後に中尊寺に参拝して帰路につくことにした。

今回の旅行で使用したきっぷ


12月27日,28日は青春18きっぷ


12月29日〜1月1日は北海道&東日本パス

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