北海観光節旅行記29歳の北東北

後生掛温泉

大沼は標高約950mにあり,既に晩秋の趣である。ここから後生掛温泉まで,地形図を見ると車道を通らずに行ける道がありそうなので,そちらを進んでみる。


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しかし,最初は立派な木道だった道も,だんだんと怪しくなってきた。道標もなくいよいよ不安に思ってきた頃,ようやく温泉の建物が見えてきた。

自家用車がずらりと並ぶ後生掛温泉。後生掛は「ごしょうがけ」と仮名が振られているが,バスのテープを含めて,地元では「ごしょがけ」と呼ばれているようだ。

温泉の奥に自然研究路があるので入浴前に巡ってみる。

登別の地獄谷を思わせる風景。濃厚な硫黄臭が漂い,長くいるとデジカメがだめになりそうだ。

水が沸騰している沼,泥が噴き上がっている泥火山が至る所で見られた。

案内板は環境庁と秋田県により整備されている。

日本最大の泥火山 大湯沼

 

散策路の途中にはおとぎ話に出てきそうな茶屋があった。

いよいよ温泉に入浴である。後生掛温泉というと湯治向けの温泉として有名で,名湯中の名湯である。「湯治村」と書かれた門から急な坂を下ったところにある番台で湯銭を払い,さらに階段を下ってオンドルの大部屋が並ぶ湯治棟を通り抜けて湯殿に至る。

湯殿はすべて木造で素晴らしい。お湯は熱めで白濁しており,pH=3の酸性だが,酸っぱさは感じなかった。火山地獄の毒々しい印象からすると,意外とあっさりしたお湯だ。一角にあった泥湯は濃厚で肌にぴりぴりと刺激を感じ,効き目がありそうだった。湯治一日,健康一年と祈願して温泉の力を体全体で吸収する。

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