北海観光節旅行記それでも僕は東北へ行く

身延線・小海線

2006年12月30日(土)

宿の朝食は,ゆで卵に納豆,焼き海苔と小さな焼き魚,それに,めかぶ,和え物,漬け物がつき,なかなか良かった。

早々に支度を整え,駅に向かう。魚市場は朝の支度をしており,アーケード街ではもう開いている店もあった。熱海は日常生活の空間と,大型温泉旅館が同居する独特の雰囲気を持つ温泉街だった。

熱海7:44発→沼津8:05着 東海道本線 熱海行き普通列車

今日は草津温泉へ向かってひたすら移動する。

沼津8:09発→富士8:28着 東海道本線 静岡行き普通列車

この列車は東京からの接続が良いためか,旅人で賑わっていた。

向かいのボックス席には黒人系の書生さんたちが行儀良く座っていた。コンビニの握り飯に慣れぬ手つきでノリを巻き,分け合って食べている。「JAPAN」と大きく書かれたガイドブックを手に持ち,何でもないような景色の写真を何枚も撮っている。

原駅のあたりからは富士山がきれいに見えてきた。乗客はみんな無関心な様子でいるので,わたしは恥を忍んでドアのところに移動して写真を撮る。すると,みんなも続々とカバンから立派なカメラを取りだしシャッターを切っていた。

吉原駅では岳南鉄道の味のある電車が1両ホームに停まっていた。実に惹かれる光景で,いつか乗ってみたいと思った。

 

富士駅は名前の通り,駅前通の正面に富士山がそびえていた。

富士8:40発→甲府10:22着 身延線 特急ふじかわ1号

 

静岡と甲府を結ぶ特急ふじかわに乗り換える。名前の通り,富士川に沿って走る。電車特急だがカーブが多くてスピードが上がらない。鈍足ぶりはオホーツクの比ではないくらいに感じた。

88.4kmを2時間近くかけて甲府駅に到着。甲府は山梨県の県庁所在地で,駅前には武田信玄の像があった。早めの昼食に24時間営業の牛丼屋で豚キムチ丼を食べた後,甲府城跡の舞鶴城公園を散策してみた。

甲府10:56発→小淵沢11:36着 中央本線 長野行き普通列車

3時間半をかけて甲府と長野を結ぶこの電車は,混雑していて座れなかった。

小淵沢11:40発→小諸14:02着 小海線 小諸行き普通列車

小海線はJRで最も標高の高いところを走る路線として有名で,JR東日本管内では五能線と並んで高い人気を誇るローカル線である。そんなことで,わたしとしては乗るのにやや抵抗を感じる路線だった。

ところが,列車は案外空いており,鉄道ファンの姿は少なかった。

清里〜野辺山間,標高1375mのJR鉄道最高地点。

標高1345m,JR線でいちばん高いところにある野辺山駅。

沿線はとても明るい雰囲気で,どの駅でも数名の乗降客があった。ホームで列車を待つ人達は笑顔にあふれ,姿格好も都会的で洗練されていた。今度は途中下車をしながらゆっくりと訪ねてみたいと思った。

小海駅で小休止。小海線の終点は小諸。小諸といえば小諸馬子唄の小梅さんを連想してしまうので,小梅線といつも間違えてしまうのだが,正しくは小海線である。駅名も海ノ口,海尻,小海と山の中には似つかわしくない名前が続くが,これは八ヶ岳の火山活動で湖がたくさんあったからだという。

 

中込駅で再び13分間の小休止。オレンジーカードを10種類くらい売っていたので全種類頼むと,窓口の人はいきなり殺気立って出札口を占めて作業に取りかかった。売ったカードを1枚ずつパソコンに入力しなければならず大変らしいのだ。

中込から車掌が乗務し,各駅とも全ドア扱いとなった。新幹線接続の佐久平駅周辺の変貌ぶりは著しかった。

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