北海観光節旅行記九州吹雪

箱根関所

桃源台

ゴンドラが桃源台駅に着く直前,遊覧船が港から出ていくのが見えた。時刻は14時35分。遊覧船は14時40分発なのでおかしいなと思ったが,遊覧船乗り場に急いで電光掲示板を見ると,「15時30分箱根町止り,本日の最終便です」と出ている。これはどうしたことだろう。

ともあれ次の手として,ここから500m先の湖尻から14時50分発の便があるはずなので,全力疾走で乗り場へ急ぐ。

湖尻

 

ところが,「本日は強風のため1時間間隔にて運行しております」とのことで,やはり次の便は15時30分まで待たなければならないという。桃源台からの遊覧船もそういうわけで変則ダイヤになっていたのだろう。

このあと,船とバスと列車を順調に乗り継げれば15時30分の便でも後の行程に影響が出ないのだが,年末で渋滞が心配されるだけに,先を急ぎたいところだ。

やむを得ず,遊覧船はあきらめ,バスで箱根町に行くことにした。

芦ノ湖

とりあえず,誰もいない芦ノ湖で記念写真。一応,黒たまごを食べて芦ノ湖を見ておけば,「お前,箱根に行ったことはあるか」と聞かれたとき,「はい,あります」と答えることができるであろう。

湖尻15時10分発のバスは定刻を10分過ぎてもやって来なかった。これ以上遅れれば,遊覧船に乗っても結局同じことになる。もし列車に乗り継げなかったら新幹線でどこまでも追いかけるという覚悟を決めて,遊覧船に乗ることにした。

桃源台港15:30発→箱根町港15:55着 箱根観光船 箱根町港行き

芦ノ湖の遊覧船は海賊船の箱根観光船と双胴船の芦ノ湖遊覧船の2つがある。今日は箱根フリーパスで利用できる前者を選んだ。

湖尻からの双胴船も同時に出航し,湖上を併走する。向こうの船には見る限り乗客はほとんどいなかった。海賊船と双胴船だったら,やはりみな海賊船を選びたくなるのだろうか。

甲板に出て湖を見る観光客はまばらで,みな船室内でぐったりとしていた。船も観光案内や記念スタンプがあるわけでもなく,旅情に欠けていた。むしろ双胴船のほうが昔ながらの遊覧船の味わいがあるように見えたので,双胴船を選択しなかったことが惜しまれた。

霧はどんどん濃くなるばかり。併走していた双胴船の姿も見えなくなり,霧笛もない湖上では船長の腕のみが頼りだ。

お見事,定刻で箱根町港に到着。

箱根町

ここは江戸時代に東海道の関所があったところで,商店街の外観は昔風に統一されていた。本州では珍しく,どららかというと北海道によくある安直な外観だけの整備に見えた。

箱根関所

 

近年,関所跡の発掘調査が行われ,一部の施設が復元された。16時まで入館を受け付けているとのことだったが,着いたのがちょうど16時で,シャッターが下りかけたところを何とかお願いして見学させてもらった。

 

こちらはもともとあった箱根関所資料館。資料が充実しており,観光客も興味深そうに見学していた。

 

関所周辺はちょっとしたお土産屋街になったいた。

箱根駅伝ミュージアム

 

箱根駅伝は名前くらいしか知らないのだが,とりあえず見学しておいた。初心者にも理解しやすい展示で,各大学のオリジナルグッズの販売が充実していた。4日後の本番は賑わうのだろう。

箱根町16:53発→三島駅17:40着 沼津登山東海バス 三島駅行き

国道1号線の箱根峠を越えて三島駅へ向かう。三島市街で若干の渋滞があったが,それでも定刻より5分早く三島駅に到着した。心配は杞憂に終わった。もともとかなり余裕を持ったダイヤを組んでいたのだろう。

小田原からここまで「箱根フリーパス」(3900円)だけで移動することができた。フリーパスは2日間有効なのでここで手放すのは惜しいが,全部正規運賃を支払ったとすると5300円になるので,十分に元は取れた。

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