北海観光節旅行記中国四国右回り

温泉津温泉

ハービスOSAKA22:40発→浜田駅前5:30着 石見交通つわの号

 

日本海側の浜田,益田を経由し津和野に向かう夜行バス。今日は2台での運行だった。あまり便利とは言えないが,世界遺産の石見銀山へのアクセスにも利用されているようである。

乗車券は今はなき丸井今井旭川店のJTBで発券してもらった。

2008年12月28日(日)

 

定刻よりやや早く,5時23分に浜田駅前に到着した。

浜田5:34発→温泉津6:34着 山陰本線 米子行き普通列車

車掌から青春18きっぷに押印を受けて,2日目の旅を開始した。江津駅までは初めて乗る区間である。

 

江津駅で17分の停車。三江線に乗るため1999年に一度訪れたことがある駅。昨日の旅は慌ただしくて仕事の延長のようだったが,こうして夜明け前からゆっくり進むディーゼル車に乗っていると,ようやく旅に出たという感じがしてきた。

 

温泉津(ゆのつ)駅到着。旧周遊指定地の温泉津温泉までは1km余り。

温泉津温泉は今回の旅行で特に訪れたい場所の一つだった。映画「男はつらいよ 寅次郎恋やつれ(第13作)」で見た,昔ながらの温泉場の風景が印象に残っていたのである。

駅から一度海に出てから山あいに入ると,2階に欄干があるような旅館が並ぶひなびた温泉街が続いていた。

 

温泉街の中心に,共同浴場の薬師湯と元湯が向かい合って建っていた。

元湯は地元の人が多そうだったので,日本温泉協会からオール5の評価を受けたという薬師湯で入浴した。丸い湯船に,ややにごりのあるお湯が掛け流され,素晴らしいものだった。

龍御前神社から石州瓦の温泉街と温泉津港を望む。温泉街は映画のロケが行われた34年前とほとんど変わっていない。鉄筋コンクリートの大型温泉旅館は一軒もなく,よくここまで変わらない姿で持ちこたえたものである。

ただ,石見銀山の一角として2007年に温泉街自体が世界遺産に登録され,急増する観光客に温泉街が翻弄されているという話を薬師湯で聞いた。この変わらない風景を守りつつ,温泉場としての魅力を増していってほしいものである。

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