北海観光節旅行記熊野古道と北リアス線

熊野本宮大社

さすがに熊野本宮大社は多くの参拝客で賑わっていた。

 

神門をくぐると,社殿がずらりと並んでいた。これはこの地方独特の神社の建て方らしい。

ご案内にあったとおりの順序で,5つの社殿を参拝した。

 

お札やお守りも充実していた。

宝物殿は時間的に見る余裕はあったが,館内を濡らしては悪いと思って遠慮した。

 

熊野大権現の幟が並ぶ石段を下る。158段と,普段ならまったくたいしたことはないのだが,かなり足にきていて降りるのが大変だった。正月に向けて新調されたばかりの幟は,せっかくの奉納者の名前が雨で消えかかっていた。

表参道の鳥居。中辺路から本宮大社に来ると,参拝順路が変な感じになるのは,本宮大社がかつて別の場所にあったからだろう。そのかつて本宮大社があった場所である大斎原(おおゆのはら)へ次に向かう。

世界遺産熊野本宮館。世界遺産センターの慣例に従って,見るべき展示はほとんどなかった。古道自体が世界遺産に指定されているというのに,古道歩きの案内がほとんどなかったのはなぜなのだろう。あらかじめ調べて地図を持ってきたからよかったものの,ふらりと来た旅人にはあまりに不親切ではないか。

展示の中に道普請の紹介があった。もともと熊野古道は住民の労力奉仕で作られてきたものだろうから,ボランティアによる修繕も有意義なことだとは思う。しかし,古道整備がボランティアにゆだねられていることに何か空しさを感じた。こういう立派な世界遺産センターや商店街の整備にお金をかけるならば,古道こそ世界遺産なのだから,古道にも公共事業としてもっときちんとお金をかけるべきではないのか。

熊野本宮館の裏手から大斎原に道が通じていた。

熊野本宮大社の末社にあたる産田社。

大斎原の大鳥居。明治22年の大洪水で流出するまで,熊野本宮大社はここにあった。すべての熊野古道はこの場所が終点だったのである。

社殿が移築されたとはいえ,中四社,下四社の神様はこちらに残っており,神聖な雰囲気が漂う。

川原の杉並木を歩いて行く。

ここに神社が並んでいたということは,なんとなく想像ができる。

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