千歳線

美々 びび 無人駅
千歳市美々
大正15年8月21日開業
標高19m 10人
2面3線
沼ノ端より13.9キロ
植苗より7.5キロ
2000.12.2下車

●植苗→美々の車窓

まわりは起伏のある畑である。新千歳空港から飛行機で飛び立つと,まず最初に目に入る辺りだ。この間が胆振支庁と石狩支庁の境界だが,国でいうと胆振と石狩の境は島松になり,地形的にはあいまいだ。
美々に近づくと,線路の両側に林が見えてくる。カシワかクヌギの木だろうか,広葉樹林である。針葉樹の防雪林というのはあまり健康そうに見えないし,視界を遮るのでうっとうしく思うことさえあるが,この辺の広葉防雪林はとても気持ち良い。

●美々駅

普通列車でも通過することのある駅で,利用者は少ない。私が列車から降りたところ,車掌に「ここで降りてどこに行くの?」と問われ,「次の列車を待ちます」と答えた。車掌は「何も見るとこないんでないの」と言って,列車は去っていった。北海道では車掌や運転手さんに,降りるのをとがめられる駅がけっこうあるが,天下の千歳線にこんな駅があるとは意外だった。駅舎は平凡だが,ホームへの道は獣道に近いものがあり,蛇がいた。2番線は待避線として,上りの普通列車が1日3本待避を行っている。
待合室には次のような張り紙がある。
「新千歳空港駅は現在分枝し,別線路となっています。(新千歳空港行と書いてある列車のみご乗車下さい)誤ってこの駅へ下車されても歩いて行ける距離ではありませんので,すぐにタクシーを手配して空港へ向かってください。(タクシー会社一覧・・・)(千歳市)」
1992年までは,札幌方面からだと苫小牧行や室蘭行の列車に乗って,千歳空港駅(現・南千歳駅)で下車すれば良かったので,誤って新千歳空港行(快速エアポートなど)以外の列車に乗ってしまって,空港が見えて慌ててこの駅で降りる人がいるのだろう。
駅前には「ふれあいドック公園」という会員制の施設があるだけで他に何もない。駅裏には千歳市環境センターがあり,駅前の道路の交通量は多い。

●見どころ

□美々貝塚

駅の北西800m。海岸線から17mと北海道では最も内陸にある。かつてここらが海だったことを示している。樽前山の火山灰に覆われていたため保存状態が良く,見学用の施設があるという。

植苗 北海道駅前観光案内所 南千歳