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富良野線

[旭川→富良野]

無煙化・客貨分離・自動閉塞化などいち早く合理化される,ダイヤが単調,優等列車がない,古い駅舎がない,秘境めいた駅がない,仮乗降場がない,森林鉄道や殖民軌道がない,トンネルがない,峠越えがない,列車が空いていない・・・・など,いわゆる鉄道マニアの標的となる要素がなく,鉄道趣味の世界では非常に地味な路線です。しかし,道内のローカル線の中では最も元気のある路線で,近年は観光客も増えています。ローカル線としては列車の本数も多いほうで,途中下車の旅をするにはおすすめです。


ふらの・びえい雪原ノロッコ号

富良野線[旭川→富良野]の概要


●歴史

富良野線はもともと道央と道東を結ぶ幹線として建設された路線である。北海道の鉄道建設は明治13年の手宮−札幌間の開通に始まるが,明治25年に小樽港,室蘭港と石狩炭田が結ばれたところで一休止する。多額の費用を要する鉄道建設よりも,道路の開削が重要視されたのである。しかし北海道庁長官・北垣国道の「北海道開拓意見具申書」などにより鉄道建設の気運が再び増し,明治29年に北海道鉄道敷設法が交付された。その中で第一期線の一つとして,旭川と根室をむすぶ十勝線が構想された。
工事は旭川から進められ,美瑛,上富良野と順次開業し,下富良野(現・富良野)には明治33年8月に達した。一方,釧路側からも工事が進められ,明治40年9月に狩勝トンネル貫通により,旭川−釧路間が開通,釧路線と改称した。
しかし大正2年に短絡線として滝川−下富良野間が開通したため,富良野線は幹線としての地位を失った。しかし幹線からはずされることにより,逆に地域本位の輸送ができるようになり,沿線にとっての利便性は増したようだ。
昭和33年1月,気動車(ディーゼルカー)投入により,客貨分離,翌年1月には全旅客列車が気動車化された。これに伴い,昭和33年3月25日,神楽岡,西御料など8駅がいっせいに新設された。昭和37年からは釧路へ直通する急行列車が運行される。貨物列車には蒸気機関車が残ったが,昭和49年7月19日をもって無煙化。昭和62年?,キハ54形気動車投入により所要時間短縮。また同年にはスキー列車の間合い運用により,フラノエクスプレスが普通列車として線内を運行した。
1992年10月ワンマン化,1993年4月キハ150形投入。1996年5月から同年8月まで,函館本線神居トンネル工事のため,下り急行利尻とオホーツク9号が富良野線経由で運転。同年9月緑が丘駅新設。1998年7月,富良野・美瑛ノロッコ号運転開始,1999年6月,ノロッコ号に新型車両が投入されたのに併せて,25年ぶりに線内をSLが走った。同時にラベンダー畑駅新設。

●車窓

旭川駅は本線と離れた6・7番ホームから発車。神楽岡,緑が丘と短い間隔で無人駅が続き,西御料あたりで住宅街を抜け出し,田園地帯を行く。交換駅の西神楽と千代ケ岡はそれなりの市街地がある。美瑛坂を上り切れば,いよいよ美瑛市街で,石造の駅舎が印象的。美瑛から上富良野までは鉄道林に囲まれた丘陵地帯を走り,中間に美馬牛という小駅があり,近年は観光客の乗降も増えている。丘を抜けると富良野盆地に入り,富良野までひたすら田んぼの中を行く。上富良野から中富良野にかけて十勝岳連峰の眺めは素晴らしい。最も美しい季節は5〜6月頃だろう。また,7月の中・下旬には上富良野では日の出山,中富良野ではファーム富田や北星山がラベンダーで紫に染まり,車窓からも良く見える。中富良野周辺では5月に水田が芝桜のピンクで縁取られる。スキー場で有名な北の峰が右の車窓に見えてくれば,もう富良野はすぐそこで,滝川からの根室本線が合流して終点富良野に到着する。
車窓は右も左も同じくらい良い。十勝岳連峰が見える分,どちらかというと富良野に向かって左側が良い。

●運行系統

ダイヤは単純で,旭川−美瑛間に19.5往復運行され,そのうち約半数が富良野まで行く。また,往年の急行狩勝の伝統を引き継ぎ,朝の下り列車と,夜の上り列車各1本が旭川−帯広間を直通し,根室本線内は快速狩勝として運転される。臨時列車では6月から9月にかけて富良野・美瑛ノロッコ号が運転され,旭川−富良野間を1往復,美瑛−富良野間を2往復する。また,秋にはSLふらの・びえい号,冬にはふらの・びえい雪原ノロッコ号が走る。ノロッコ号はノロッコレディーによる爽快な車窓案内が好ましい。繁忙期を中心に旭川−帯広間にホリデーおびひろ・あさひかわが設定され,線内の停車駅は美瑛だけという特急並みの駿足で運行される。

●利用状況

利用者が多いわりに列車の本数と車両の数が少ないため,かなり混み合い,旭川−上富良野間では立ちが出ることが多い。また,旭川駅では客を乗せきれないまま発車することも年に数回ある。ワンマン列車ではいちばん前のドアしか開かないため,乗降に時間がかかり,ダイヤが乱れる原因となっている。
朝夕の通学列車は慢性的に込み合うが,最も混雑するのは旭川13時30分発の富良野行で,なるべくこの列車は避けたほうがよい。
逆に富良野から乗車する場合には容易に席を確保することができる。上富良野−富良野間は比較的空いており,ラベンダーの時期には道路が渋滞するので,列車を利用するメリットは大きい。

●車両

普通列車は基本的に全列車キハ150形0番台が使用される。この車両は座席数を減らして立ち客を増やすことにより定員を増やした車両で,評判が悪い。また,運転士により冷房がきつすぎることがあり,体を壊す人がいるので,我慢せずに運転士に暑い寒いをはっきり伝えたほうが良い。下り始発が美瑛まで4両編成,美瑛657発旭川行が3両編成となるほかは,1〜2両編成で運転される。
1999年から投入のノロッコ号用客車はオクハテ510形とオハテフ510形で,DE15形ディーゼル機関車が牽引する。上りはオクハテの運転台を使用したDL推進運転となる。

それでは,富良野線各駅停車の旅をお楽しみください

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