根室本線

赤平 あかびら 有人駅

2000.5.7撮影
赤平市泉町1丁目
大正2年11月10日開業
標高58m 188人
交換駅(2面3線?)
滝川より13.7キロ
東滝川より6.5キロ
みどりの窓口あり
720-1800(日祝休)
駅前ローソン
1999.7.11下車

●東滝川→赤平の車窓

この区間で空知川を渡る。第3空知川橋梁174m。根室本線はこの先かなやま湖まで延々空知川に沿って走り,何度も川を渡る。川の表情の変化を追うのもこの路線のひとつの楽しみだ。川を渡るころには赤平市街が見え,間もなく到着となる。なお,空知川を渡る手前,東滝川駅から2.8km地点に幌岡信号場があったが,痕跡は認めがたい。
このあたりで最初に置かれた村は明治23年1月15日の滝川村で,西は深川市音江から砂川市,東は富良野沿線までを含むという広大な村だった。それが同年8月7日に空知川の北側を滝川市,南側を奈江村として分村された。しかし明治30年7月1日,境界を変更して現在の赤平・芦別を含む形で歌志内村が設置され,歌志内村から明治33年芦別村を分村,大正11年赤平村を分村。現在空知川は行政区域界とはなっていない。
空知川流域の石炭は明治7年にライマンにより調査されている。既に明治15年には小樽港と幌内炭山を結ぶ官設の幌内鉄道が開通していたが,歌志内の炭鉱開発はそれより少し遅れ,明治22年北海道炭鉱鉄道株式会社が設立されると,資本金600万円のうち500万円を投じて岩見沢から歌志内炭山までの鉄道敷設工事が行われ,明治24年7月に歌志内まで鉄道が開通した。赤平,芦別,富良野への入植者たちは小樽港から石炭の貨車に乗って歌志内まで入り,山ひとつ越えて赤平以東に達した。したがって赤平,芦別,富良野は滝川ではなく歌志内の系統に属するのである。

●赤平駅

昭和18年上赤平から赤平に改称。駅舎は総工費18億円をかけて1999年10月にオープンした「赤平市交流センターみらい」という6階建ての立派な建物。札幌駅を除くJR北海道の駅舎としては最高層建築である。赤平バイパスからの直線道路の突き当たりにあり,ズリ山を背景に堂々と建つ。6階は屋上広場として休憩に開放されているが,寒々とした雰囲気である。ロビーにあるウォーターパールは北海道ではじめて設置されたものだという。深夜・早朝・年末年始は建物の中に入れず,外回りの専用通路を利用する。
旧赤平駅は取り壊しになったが,ホーム側から見ると,赤い壁と大きな石炭塊があり,街のイメージと駅舎のイメージがマッチした名駅舎だった。しかし,公共交通機関利用者はバスに流れ,JR利用者はほとんどいない。一方,中央バスの赤平ターミナルはいつも賑わっている。
駅舎は新しくなったものの,駅構内は昔のままでかつて石炭の貨車で賑わっていたであろう側線が8本完全に残っているのは見事。昭和35年には大坂の梅田駅を抜いて貨物発送量が178万トンで全国1位になったというのも今では信じ難い。この当時,赤平市の人口は約59000人あった。
赤平はもともと農業地帯で,産炭地としての歴史は比較的新しい。周辺の炭鉱の主なものはまず昭和13年開鉱の北炭赤間鉱で,この炭鉱は空知川の対岸にあったが石炭・ズリは炭車で空知川を渡り,国道,線路の下をくぐって駅裏に運ばれた。ズリ山は777段ズリ山階段として観光スポットとなっている。選炭施設群や石炭を貨車に積み込むホッパーは近年まで残っていたが,現在ほとんど取り壊されている。
それから駅の南東1kmのところにある住友赤平鉱業所は同じく昭和13年の開鉱で,赤平駅から専用線が出ていた。こちらは長く残ったが1994年に閉山した。


1999.7.11撮影 ホームは変わっていない

●見どころ

□777段ズリ山階段

赤平駅のすぐ裏手。駅を出て左に進み地下通路で線路を越えるのが近い。1時間あれば何とか登って戻ってこれるだろう。登り口では炭鉱の廃墟が間近に見られ,これを見るだけでも価値がある。頂上からは赤平から芦別にかけての細長く続く独特の町並みを一望にし絶景。遠望する山々もいい。平成9年,万字のズリ山に800段の階段が計画されたが,赤平市が計画変更を陳情し,段数では2段差で日本一を守った。高さでは負ける。(H1999.7探訪)


登り口 1999.7.11撮影

赤平駅を特急ふらのが通過中

□旧住友赤平炭鉱立坑

駅裏徒歩10分。駅を出て右に進んで踏切を渡るのが近い。1994年閉山。ネオンの灯る立坑として有名だった。なお駅からここに来る途中,踏切手前の国道沿いに山田御殿と呼ばれている和風の住宅がある。

□ルビナスの園

駅裏徒歩20分。旧赤平炭鉱立坑の先の赤平山スキー場のゲレンデ。6月から見頃。

□BOOKSいずみ

駅を出て国道を右,徒歩15分。BOOKSいずみは住友石炭鉱業が道内各地に展開している書店で,炭鉱閉山後の地域振興に貢献している。赤平のBOOKSいずみは人口1万人台のまちにしては意外なほど本が充実している。また隣接して100円ショップ・ダイソーがある。広大な店舗で恐らく道内有数の規模だと思う。汽車旅だと荷物が増えるのであまり買い込めないが立ち寄ってみたい。

□中央バス赤平ターミナル

昭和30年代の?雰囲気を残している。空知の炭鉱町はどこもバスターミナルが充実している。古くから炭鉱労働者やその家族が利用していたようで,近年できた鉄道の代替バスのターミナルとは趣が違う。赤平駅は建物だけ立派で利用者は少ないが,バスターミナルのほうは賑わっている。本数も列車よりずっと多く根室本線に沿って30分おきに運行されている。
赤平のバスターミナルにはおじさん(おじいさん)がいる。切符を売ったり発着のアナウンスなどは別に女性がこなしている。おじさんの役割はよくわからないがいつも改札口に座って待合室のお客さんとしゃべっている。中にはすごいなまりのあるおじさんもいる。地元の人とのふれあいを求めるなら,立ち寄ってみるのも良いかもしれない。他にキヨスクではないが味のある売店も営業している。歌志内,上砂川方面へのバスも充実しているから廃線跡探訪にも便利だ(2000.5.7訪問)。

東滝川 北海道駅前観光案内所 茂尻