石北本線

中越(信) なかこし 信号場

1999.5.-撮影
上川郡上川町字中越
昭和4年11月20日開業
標高474m
3線
新旭川より57.2キロ
上川より12.3キロ

●天幕→中越(信)の車窓

いよいよ谷も狭くなり,山が目の前に迫ってくる。大雪山のような神々しい山ではないが,私はこういう山が好きで,道内でも特に好きな車窓風景である。旭川紋別自動車道も目立ってくるが,この立派な道路が石北本線にとっては天敵になりかねない。線路の勾配は16.7パーミルとかなりきつくなり,列車の速度は上がらない。中越は本来かなりの山奥だが,現在は道路工事の事務所が建っており,秘境感は薄らいでいる。

●中越信号場

明治25年,北見道路に中越駅逓を設置。明治44年に殖民区画が設定され,半農半労で細々と農業が営まれてきた。殖民区画は原野の開墾を促すものだが,このような山奥では農業で生計を立てるのは難しく,冬山造材が主な収入源になったものと思われる。しかし昭和41年に木工場が転出して過疎化が著しく進んだのは天幕と同じで,中越小学校は昭和48年に廃校になった。
中越駅はもともと駅として開設された。山峡の景色は美しく,中越での特急の交換風景が鉄道雑誌に載ることも多かった。昭和58年,自動信号化により無人化。利用者はほとんどなく,2001年6月30日を持って旅客扱いを廃止した。ホームは撤去されたが駅舎は現存している。
冬期間は除雪要員が滞在し,駅務室に電気が灯り煙突から煙を上げていることも多い。

●見どころ

下車できない。

天幕 北海道駅前観光案内所 上越(信)