北斗地区豊年盆踊り

訪問日:2008年8月14日(木)

場所: 鷹栖町農村環境改善センター

この日,鷹栖町では北斗地区と北成地区でそれぞれ盆踊りが行われた。両地区は互いに4kmほどしか離れておらず,双子の盆踊りといった感じであった。主催は北斗地区公民館,北斗地区盆踊実行委員会で,いかにも農村らしく,豊年盆踊りを名乗っていた。

上川盆地の北縁に位置する北斗地区には,オサラッペ川の支流がいくつも流れており,美しい田園が広がる。集落の規模としては北成よりもやや大きく,中心部は小市街を形成している。

 

既に雨は止み,空は明るくなっていたが,盆踊りは農村環境改善センターの屋内で行われた。建物の内外では鷹栖音頭がしばらく流れていた。

施設内には大ホールと小ホールがあり,小ホールには子供ミニ縁日コーナーが設けられていた。

 

18時になると,子供たちにはミニ縁日≪お楽しみ≫カードが配布された。5つのゲームに1度ずつ挑戦できるというものである。ただし,ヨーヨーつりは中止になったため,かわりに花火をもらえることになった。子供たちにとっては楽しい経験だろう。

盆踊り会場のホールの後ろのほうには食べ物コーナーもできていた。メニューは丸じゃがポテト,サツマイモスティック,鳥串ほか。

ホールの中央には豪華景品が並べられていた。

19時05分,実行委員長の挨拶。

子供盆踊り

19時08分,子供盆踊りが始まった。テープはタンポポ児童合唱団版だった。大人も一緒に踊ってくださいと呼びかけていたにもかかわらず,踊ってるのはほとんど子供だけだったが,踊りは比較的よく揃っていた。

スピーカーは施設内の各所に配置され,非常に音質が良かった。タンポポ児童合唱団版のテープはいいスピーカーで再生しないとその魅力が半減するので,このようにきちんと再生してもらえると聞いているほうとしても気持ちが良い。太鼓は子供盆踊り,大人盆踊りを通じて一人の方が担当されていたが,無駄な力の入らないいぶし銀のばちさばきで,これも聞き心地の良いものだった。

子供盆踊り動画(MP4, 4.6MB)

踊りが始まって10分ほど経過すると,徐々に輪が大きくなってホールの中で納まらなくなり,ホールとロビーをまたいで輪を作るよう誘導が行われた。ロビーには観客がおらず踊り手も寂しそうであり,しまいにはまた輪が渋滞してまったく前に進まなくなってしまった。

無理に輪を一重に保とうとするからこのようになるわけで,輪を二重,三重にすればよいだけのことである。

19時25分,20分弱で踊りは終了し,子供たちはステージの前にしゃがんで景品を受け取っていた。

壁には,協賛金の額が,一人ずつ丁寧に張り出されていた。大人盆踊りが始まる前に,司会者から読み上げられた。

大人盆踊り

19時33分,大人盆踊りの開始。最初は数名の踊り手が,時計の反対周りで踊りを始めたが,ほどなくして時計回りに改められた。北海盆唄の振り付けは左右非対称で,時計回りの場合は両手を開く際,観客に背を向けることになるが,踊り手同士が向かい合うことで一体感は生まれやすいので,このように屋内で行われる場合には好まれるのかもしれない。演奏は北海盆唄のテープで,この年の三川地蔵祭り,北成豊年盆踊りで使用されていたものと同じだった。

大人盆踊りも結局,ホールの中で輪が納まらず,一重の輪のままホールとロビーにまたがった形で輪が作り直された。司会者が特段踊りへの参加を呼びかけなくても,おのずと踊り手が増えていったのは,やはり「豊年盆踊り」という豊作への切実な願いが込められた盆踊りだからであろう。

大人盆踊りは19時50分ごろまで続いたようだが,北成地区の盆踊りを見に行くため,途中で会場を抜け出した。

大人盆踊り動画(MP4, 7.5MB)