芦別市本町地区納涼盆踊り2010

訪問日:2010年8月15日(日)

場所:芦別駅前交番裏側駐車場

歌志内チロルの盆踊りを見た帰り,赤平駅前の盆踊りはもう終わっていたが,芦別駅前の盆踊りはまだ続いていた。本盆踊りは2006年以来の訪問である。歌志内,赤平,芦別と,ヤマの町も上流に遡るにつれて歴史は新しくなり,歌志内のような原初的な盆踊りに比べると,芦別の盆踊りはいくぶん現代的で垢抜けしている。

盆踊りが盛んな芦別市の中でも,この本町地区の盆踊りはオール芦別的な位置づけで,主催者には緑町,幸町,栄町,中央区,西宮元町,雇用促進ひばり,東宮元町,あかつき町,三角山,中央団地の各町内会と芦別市本町地区子ども育成連絡協議会が名を連ねている。例年8月14日から16日の3日間開催で,連日22時までと,近年の盆踊りとしては遅い時間まで行われている。

20:00〜 大人盆踊り

会場に到着したのは21時23分で,盆踊りの最終盤だった。この日の大人盆踊りは仮装盆踊りで行われたが,大勢の一般市民も普段着で参加していた。芦別にはべっちょ踊りがないと聞いていたが,べっちょ踊りにかなり近い踊りをしている参加者がいたので驚いた。

大人盆踊り動画(MP4,5.2MB)

芦別の盆踊りがどこもそれなりに締まっているのは,芦別盆太鼓継承会の活躍によるところが大きい。名物だった会長さんの姿が見えなかったが,あとで聞いたところによると,この年に亡くなられていたとのことだった。

囃子舞台はトラックの荷台の上から荷台の下に移っていたが,非常にゆっくりした調子と,ヤーレットとソレサナーが重なる妙な唄い方は2006年当時と同じだった。

唄を聞けたのはわずか7分間だったが,2006年には唄われていなかった歌詞もいくつか聞けた。「北海名物……」の「おらが北海道の」は,歌手によるレコード吹込みもされている歌詞であるが,実使用例としては,この芦別や歌志内の数例しか確認していない。

揃ろた揃ろたよ 踊り子が揃ろた 稲の出穂より よく揃ろた
高い山から 谷底見れば 瓜や茄子の 花盛り
三味の糸でも 切れれば結ぶ わしとあなたは いつ結ぶ
北海名物 数々あれど おらが北海道の 盆踊り
お前来るかと 一升買って待ってたよ あまり来ないので 飲んで待ってた
姉と妹に 紫着せて どれが姉やら 妹やら
ちゃんこ茶屋の婆 お茶出せ茶出せ 煙草盆出せ キセル出せ
盆の十六日 二度あるならば お墓まいりの 二度三度
波の花散る 津軽の海を 越えて蝦夷地へ いつ来たか
主の彼女は そなたの娘 消えて○○○○ ○○○○○

踊りは21時30分で終了。最後は太鼓の早打ちで締められた。その後速やかに仮装の表彰式へと移った。

仮装の賞品。

 

個人の部,団体の部それぞれの優勝者。

表彰式は10分ほどで終わり,抽選会が行われた。賞品はあまり豪華なものに見えなかったが,参加者たちは去りゆく夏の余韻を楽しんでいるようだった。