南美唄盆踊り

訪問日:2010年8月13日(金)

場所:美唄市南美唄公園

美唄市は歌志内市と並び,中小規模の個性的な盆踊りが数多く見られる地域である。それももと炭鉱町ゆえであろうが,市内の大きな炭鉱としては,三菱美唄鉱,三井美唄鉱があり,三菱は東美唄,茶志内,三井は南美唄,東明に大炭住街を形成した。

南美唄は昭和30年代の全盛期に1万9千人余りの人口を数え,国鉄函館本線の南美唄支線も敷かれた。当時は,音楽,演劇,舞踊などの公演が盛んで,俗に三井文化と称されたという。しかしながら三井美唄炭鉱は,空知地方の炭鉱としては比較的早く,昭和38年に閉山している。石狩平野に位置する美唄市の中心部より一段高くなった台地に広がる南美唄地区には,現在もかなりの数の職員住宅が残されて独特の雰囲気を作っている。

盆踊り

盆踊りの会場は,昭和54年に閉校した三井美唄小学校跡地の南美唄地区コミュニティセンターである。三井美唄小学校は一時生徒数が3,000人を超え,道内一のマンモス校であったという。

盆踊りへの協賛者。櫓の紅白幕には瀧川百貨店の名前が入っていた。出店の前売り券も瀧川百貨店で取り扱っていた。

盆踊りは16時からの開催と案内があったが,会場に到着したのは18時半過ぎ。すでに子供盆踊りは終了したのか,会場には北海盆唄のテープが流れていた。

踊りは何時からかと尋ねてみると,「何時からって,もう踊っていいんだが,誰も踊らないんだ」とのこと。

そんな中で,太鼓だけは,年配の方が情感たっぷりに叩いていた。

この日は,美唄のまちなかでも盆踊りが行われていたので,いったんこちらの会場は後にすることにした。

19時45分,再び南美唄の会場に到着。かなり暗い中で,踊り手は増えていた。踊りは,炭鉱町らしく,両手を開く動作にべっちょ踊りの名残を見ることができた。20時10分終了。

盆踊り動画(MP4,4.7MB)

引き続き抽選会に移った。最高賞は6段変速の自転車。昨年は100円ショップの商品を景品にしていたようだが,今年はやめて,数は少なくとも豪華な景品にしたとのことである。といっても,各賞の賞品の説明はなく,番号のみが読み上げられた。参加者の多くはステージから離れたところに置かれた椅子に座っていたため,いまいち盛り上がらない抽選会となった。