栄町地域盆踊り大会
訪問日:2010年8月5日(木)
場所:JAふらの上富良野支所裏駐車場
全町規模の盆踊りが中止となり,一時期ほとんど盆踊りが姿を消した上富良野町も,2002年以降,地域単位の盆踊りがあちらこちらで新たに始まり,いまでは道内でも最も盆踊りが盛んな町の一つと目されるまでになっている。そんな中で,栄町地域盆踊り大会は,盆踊り冬の時代にも途絶えることなく,地域住民によって続けられてきた。
主催は栄町住民会である。ほか,隣接する中町住民会と,泉町住民会,西小学校からご祝儀があった旨紹介があった。住民会とは,いくつかの町内会を束ねる住民自治組織で,上富良野では1986年にそれまでの行政区に代わる形で設置されている。
18時半過ぎに会場に到着したときには,既に子供盆踊りが終わったところだった。近くには,高田幼稚園,西保育所があり,大勢の園児たちが先生方と一緒に参加していたようである。
18:45〜 上富良野音頭
大人盆踊りが始まるまでの合間に,特別企画として,いしずえ大学の大学院生ほかによる上富良野音頭が披露された。サンバ調に改変された,あの忌まわしき上富良野音頭である。
上富良野音頭動画(MP4,4.9MB)
改変された時期は,何を調べても記録がないので定かではないが,1987年前後でなかったかと思う。当時,自衛隊の駐屯以来好景気に沸いていた町の商工業にも陰りが見えてきていた。一方,世の中ではバブル景気が始まり,浮足立った町には,不穏な動きもあちらこちらであった。
そんな時代に突然サンバ調に改変されたのが,上富良野音頭である。たしかに,原曲の上富良野音頭も,あまり出来の良いものではなかった。小学校では運動会で全校生徒で上富良野音頭を踊るので,毎年水島先生という怪しげな先生の指導で練習をするのだが,小学生向けにはあまりにも曲調が遅く,振り付けも子供にはなじめないもので,どうにも踊れなかった。
しかし,それはそれとして大事にすべきものだったと思う。サンバ調に改変されたとき,これはそんなに長く続かないだろうと思ったが,案の定,数年後には踊られることがなくなり,今では町民にもすっかり忘れられている。それでも,この町を誰かに任せておいてはおかしなことになると思って,郷土意識を新たにしたのは上富良野音頭の改変がきっかけだったのだから,いい刺激を与えてくれたとは言えるのかもしれない。
19:00〜20:00 大人盆踊り
大人盆踊りは19時から1時間行われた。北海盆唄のテープは,三波春夫歌唱のものが使用されていた。このテープは,CD化されている音源とは異なっており,以下の歌詞が含まれていた。「北海名物……」を除くと,ほかでは聞くことのない歌詞である。
北海名物 数々あれど おらが国さの 盆踊り
渡り鳥でも 蝦夷地へ来れば ○○○○○○○ ○○○○○
昔お国を 一人で出たが 今じゃおしどり ○○○○○
○○○○○○○ ○○○○○ 娘年頃 ○○○○○
○○○は音声不明瞭により不明
太鼓は安政太鼓が担当していた。地味ながらも堅実で力強いばちさばきは,道内でも秀逸だと思う。
大人盆踊り動画(MP4,5.1MB)
19時半から,踊り手に景品引換のためのテープが渡された。テープはラベンダーの町らしく紫色で,首にかけられるよう輪になっていた。参加賞は箱ティッシュだった。
引き続き,抽選会が行われた。有料の抽選券を購入する方式で,景品は以下のとおり豪華だった。
栄町住民会提供:キッコーマンしょうゆ 20本,アタック洗剤 15本,ななつぼし5kg 5本,自転車 1本
スーパー一色提供:トマト桃太郎上等4kg 12本,メロン2個入り 17本,きゅうり5kg入り 4本,生かつお 2本,もどりかつお4kg
島田理容院提供:賞品不明4本
やまぜん四釜提供:賞品不明10本
株式会社ヤマイチ提供:賞品不明10本
北海道エナジティック株式会社上富良野営業所提供:賞品不明2本
あさひや食堂提供:賞品不明4本
高田幼稚園提供:おもちゃセット 2本
分部精米所提供:もち米 5本
松井内装提供:缶コーヒーヨーロピアン 1本
西保育園提供:打ち上げ花火 2本
一色商店提供:メロン8kg4玉 6本,8kg6玉・5玉 4本
株式会社佐川建設提供:ゆめぴりかブレンド米 1年分 4本
朝もぎトーキビ10本
栄町住民会長賞:ワイン 1本
他不明1
上富良野西小学校校区唯一の総合食料品店である,スーパー一色の存在感が目立った抽選会だった。