7. 鬼コース・仏コース
●2008年2月11日(月) 6:30 起床
昨夜,峠を越える人は水を3杯飲んでから寝るようにというアドバイスを素直に聞いたばかりに,夜中何度もトイレに起きてほとんど眠れなかった。
ヤマベの煮付けと特製おじや,それに「ふっくりんこ」のおにぎりで元気をつける。
●8:00 道の駅自然体感しむかっぷに集合
ただいまの気温-4.8℃。この時期としてはかなり暖かい。
皆さんに見送られて出発。
鬼峠登り口に到着。
●8:47 出発
昨晩,誰ともなしに,初代の道を「鬼コース」,2代目の道を「仏コース」,そして道道を車で行くのを「極楽コース」と呼び始めた。打合せのとおり,頂上までは「鬼コース」と「仏コース」の二手に分かれて向かう。
「鬼コース」は道が不確かなので,地形図と方位磁針が頼りだ。登り口が沢の手前か対岸かで見解が分かれていたが,結局,登ってから沢を渡るコースで行くことになった。
まずはふるさと林道鬼峠線をしばらく登る。
9時07分,分岐にさしかかる。
何だ,道がついているではないかと思ったのもつかの間,20メートルも進むといきなり斜面をはって進むような状況になった。
踏み外せば十数メートル下の谷まで一直線だ。隊長からは,もし滑落した場合には足を上げるようにと指示が出る。
15分ほど登り,問題の沢を渡る。
ここからがまた険しい。いくら鬼峠といってもこんなに険しいというのはおかしい。この辺のルートの究明は今後の課題である。
9時53分,出発から1時間余りで尾根筋を行くソウウンナイ林道に出た。この林道は右手にずっと谷を見ながら尾根を登っており,初代鬼峠のルートをほぼ踏襲していると考えられる。
林道の脇には目立って大きい木が点在していた。
鬼峠が現役だった頃,開拓者達はこれらの木を目印にして歩いたのだろう。
周りの森は伐採が繰り返され,大きな木はほとんど残っていない。山仕事は危険な仕事だけに山の神への信仰は厚く,山の中の「素性の良い木」を選び,「鳥居立て」をした。鳥居立てをした木は神聖な木とみられ,払い下げになっても伐木する人はいなかったという。これらの大木はそうした神木として現在に至るまで伐採を免れてきたのではないか。
急な林道をひたすら登る。
占冠方面を望む。
最後は林道が切れ,植樹された森の中を進んだ。
●11:09 鬼峠到着
ふるさと林道鬼峠線に合流。ここが初代の鬼峠である。ふるさと林道は新旧の鬼峠を結ぶように尾根上を走っており,右写真正面のピークが標高697メートルの三角点「新入峠」である。
昨年2代目の道を登った時は峠まで1時間40分で到着したが,今回はやや時間がかかって2時間20分を要した。
11時40分,「仏コース」の一行が合流した。
●11:50 昼食
峠で腰を下ろし,昼食の時間にした。昔頂上には東屋があったというから,やはり昔の人たちもこの辺で一息ついたのだろう。
今年のおにぎりはKさんの奥様が「ふっくりんこ」で握ってくれたもので,冷えていてもおいしく食べることができたのは感激だった。