年越し10秒前から秒読み開始。5,4,3,2,1,0
皆が手に持った風船を放す。夜空に風船が舞い上がる。花火がド,ドーン。パパパパパッ。
皆さん明けましておめでとうございまーす,ヒュー,ヒュー,歓声が山麓にこだまする。
大の字の中心から5つの願いを込めた5本の光が徐々に伸びてゆく。
村役が顔を揃えた鏡割り。駐屯地司令が参加しているのはこの町らしい。挨拶に立った実行委員会会長は町の葬儀屋さん。
最初の何発かはステージ上で子供たちが発火ボタンを押した。
かつて,うちの町の花火といったら,「○○建設工業提供」とアナウンスがあって,1発5000円くらいの玉がポンと打ち上がる。そしてまた提供企業のアナウンス,という非常に冴えないものだった。
しかしこの十数年の進歩は驚くばかり。華麗な花火が音楽に合わせて息つく暇なく打ち上げられる。このところ大曲の全国花火競技大会や釧路の3尺玉花火など当代一流の花火を見てきたが,それらに匹敵するといって過言ではない中身だった。爆裂の衝撃は少ないので玉は小さいのだろうが,間近に見る花火は圧巻で,大曲の尺玉はたしか35mm相当のレンズでぎりぎり収まる大きさだったが,今回は28mmの画角にも収まらないほどだといえば,どれだけの迫力かわかってもらえるだろうか。
ようやく全貌を現した大文字。
大人の部 |
子供の部 |
まんじゅうの中には番号札が入っていて,くじで豪華景品が当たる。しかし特賞の番号が読み上げられると見物客は一気に帰りだし,景品贈呈の時には誰もいなくなった。
消え行く大文字。
月には環がかかっていた。
再び神社へ向かい,あらためて初詣をする。
日の出山から神社まで1km弱。夏はラベンダーの丘となる日の出山のもう一つの顔はスキー場である。小学校の頃スキーの授業で何度も歩いた道を引き返す。
この寒い中でも,歩いて神社に向かう敬虔な家族連れが2組あった。
町民にはめっぽう評判の悪い上富良野神社だが,こうして見るとそれなりに風格がある。
参拝客は二十歳前後の若者が多い。これは全国どこの神社でも同じである。明治神宮のように次から次になだれ込むように参拝というようなことはなく,みな念入りに参拝するのでなかなか列が進まず,10分くらい待った。
境内では越天楽というのだろうか,雅楽のテープがずっとかかっていて胡散臭く感じたが,後で訪れた富良野神社や北海道護国神社も同じだった。
縁起物授与所。お札,お守りはどれも同じだけ祈祷しているとのことで800円均一だった。
明けて,きれいに晴れ渡った十勝岳連峰。今年もよい年でありますように。