富良野線下り2番列車は堂々の4両編成だった。
鹿討駅到着。中富良野駅と富良野駅の間にはこの鹿討駅と学田駅という2駅がある。両駅とも交通量の多い国道沿いにあるので目立たない存在だが,乗降客数の少なさでいえば全国でも有数の駅である。
今日はこの鹿討駅から学田駅まで歩くところから旅を始めてみたい。
両駅は直線距離で2.8kmしかなく,歩けば30分とかからないが,次の列車まで2時間ほどあるので,少し回り道をする。
まずは,線路と直交している道路を西に進む。
1.5kmほど進んで,道道に突き当たったところに南中小学校がある。今年で開校101周年を迎えるという。南中は「みなみなか」と読み,南中富良野の略称が地名になったものである。
南中から町道吉井線に入り,さらに西へ進む。
道脇の草も刈られており,町道とは思えない立派な道だ。
山を越えたところが吉井農場という集落である。吉井の名はここの地主だった吉井伯爵からきているが,吉井伯爵というだけで,その名も経歴も知られていないという。
山に囲まれた小盆地状の非常に美しい集落で,四方の山から鳥のさえずりが聞こえていた。
野菜もいままさに伸び盛りで葉の緑がみずみずしく,植え方も整然として美しい。
この集落はどこをとっても絵になる。
これまた絵に描いたような景色だ。
丘を越えると,富良野市街を一望にするところに出た。
この眺めの良いところの一角にペンション街があった。
道はついに砂利道になった。
神社があった。
祠の内部は西洋風だった。
ぶどう果汁工場。ここで一休み。
館内では工場見学やぶどう果汁の販売のほか,観光案内所にもなっていて,この方面から富良野入りしたときには最初に立ち寄っておきたいスポットだ。