卒業旅行。東北編 3月3日

日本三景・松島を望む塩釜神社と,冬の山寺

行程

乗車区間 発着時刻 交通機関 乗車した車両
八戸
花巻
601発
830着
東北本線
北上行普通列車
6両編成,4両目,クモハ701-1015
花巻
一ノ関
845発
937着
東北本線
一ノ関行普通列車
4両編成,2両目,クモハ701-1042
一ノ関
小牛田
948発
1035着
東北本線
小牛田行普通列車
2両編成,1両目,クハ700-1027
小牛田
塩釜
1044発
1116着
東北本線
仙台行普通列車
6両編成,1両目,クハ718-6
本塩釜
仙台
1202発
1228着
仙石線
あおば通行普通列車
4両編成,2両目,モハ102-520
仙台
山寺
1248発
1337着
仙山線
快速仙山9号
6両編成,5両目,モハ454-41
山寺
山形
1543発
1603着
仙山線
快速仙山31号
6両編成,5両目,モハ454-20
山形
高畠
1626発
1704着
奥羽本線
米沢行普通列車
4両編成,1両目,クハ718-5006
高畠
米沢
1805発
1814着
奥羽本線
米沢行普通列車
3両編成,1両目,クハ718-5007
米沢
新潟
1819発
2122着
米坂線・羽越本線・白新線
快速べにばな3号
2両編成,1両目,キハ52-102
新潟万代口
末広橋
2130発
2200頃着
バス  
新潟フェリー(タ)
秋田フェリー(タ)
2350発
600着着
新日本海フェリー
苫小牧行
ニューはまなす

思い出のアルバム

八戸フェリーターミナルに着きました。午前3時です。ここのターミナルは夜中締め切るので,他のターミナルと違って,ここを寝床としている人たちがいません。そのため午前3時に着くと誰もいないのです。しかし「無人食堂」が営業しており,テーブルと箸,調味料などが備えられ,丼物やおにぎりの自動販売機があります。だれもいない食堂で,一人自販機から出てきたものを食べる・・・この上なく寂しい体験ができます。この雰囲気には耐えられない人もいるでしょう。
しかし前回ここに来たときには,同じく一人旅のおじいさんから,自販機のおにぎりを,「どうです,一つ食べませんか」と言われて頂いた,温かい思い出の場所でもあります。
●八戸駅まで8kmの徒歩移動を強行
さて,フェリーターミナルから駅までどうやっていくかが問題です。プランを立てる段階でも,最も頭を悩ましたところでした。最寄の本八戸駅までは4kmほどあり,真っ暗な冬の道を前回も歩いたのですが,そのときはもう絶対に歩きたくないと思いました。今回はさらに遠く,8km離れた八戸駅まで行かねばならず,タクシーに乗ることも考えました。仮に私が歩くと言っても,れんがもち氏が絶対反対するだろうと思っていました。
しかし,昨日仙台行のフェリーに乗れなかったことがまだ跡を引いています。タクシーに乗ってしまえば,費用の面でも八戸行きに乗った意味がなくなります。れんがもち氏も私もその悔しさのあまり,「歩こう」ということになり,気合を入れてフェリーターミナルを出発しました。途中道を間違えたり,まるで私たちに乗れと言わんばかりに寄り添って走ってくるタクシーに何度も乗ろうかと思いましたが,ここで乗れば今までの努力が無になると,気力を振り絞って歩きました。
結果的にここで踏ん張ったことは,大変良かったと思います。この体験があったために,その後の行程で多少苦しいことがあっても,「あのときに比べれば」と思って乗り越えることができました。
●東北本線の通学列車
ということで,無事,八戸駅6時1分発の始発列車に乗れました。八戸を出たときはがらがらでしたが,三戸あたりから高校生が次々に乗ってきました。この列車は盛岡着が7時50分ということで,典型的な通学列車なのです。私は高校時代に列車通学をしていたこともあって,通学列車の雰囲気が好きです。どの町からどの町に通っているか調べたり,方言を聞いたり,地域による流行の違いを観察するのは大変面白いのです。それと,盛岡周辺の女子高生は,全国で最もレベルが高いと,私は思います。仙台行のフェリーに乗っていたら,彼女たちの美しい容姿は見ることができなかったのだと,また自分自身を納得させるのでした。
塩釜駅到着。かなり南下してきました。雪は全くなく,暖かいです。駅から神社までは歩きます。 塩釜神社。北海道白老町の仙台藩元陣屋跡には仙台藩士が故郷を偲んで建立した塩釜神社が建っています。そこを訪ねたときから本物の塩釜神社に来てみたいと思っていましたが,あまりの規模の違いに驚きました。石畳もすごく立派。どうやって運んできたのでしょうか。東北を代表する神社だけあって,参拝客が絶えません。
塩釜神社隣の志波彦神社から松島を望む。塩釜は松島の入口。昔は塩釜がそのまま松島を意味していたといいます。 本塩釜駅まで歩いて仙石線の電車に乗ります。
仙台から仙山線に乗り継いで,山寺に到着。山寺は意外と知られていませんが,正式名称を宝珠山立石寺といい,崖にへばりつくようにしていくつものお堂が建ち,一番上の奥の院までは1015段の石段で登っていきます。東北の中でも特に行ってみたい場所のひとつでした。山寺は特に冬が美しいということで,念願の山寺参拝です。
さて冬の山寺は,杉の木立の中をゆっくりと雪を踏みしめながら登っていくのかと思っていましたが,そんなに生易しいものではありませんでした。左の写真をよく見ると,手すりに必死にしがみついている人,しりもちをついている人,軽やかに坂を滑っている人などがいます。もはや石段は段をなしておらず,完全な滑り台状態です。上から下から悲鳴が聞こえてきます。
これはとても頂上まで行けないと思いましたが,登ってみると他の人たちが苦労しているほど大変ではありません。下りも面白いように滑りました。これがまともに石段を歩いて昇り降りしたら,ひざががくがくになっただろうと思います。やはり,全国で一番滑る街・札幌から来ただけはあります。雪祭りに来て歩くのに苦労している内地の人をよく見ますが,やはり札幌の人は鍛えられているのだなと改めて思いました。
それにしても,お寺にお参りしに行ったという感じはしませんでした。
今回の旅行では1日1か所は温泉に入ります。今日は奥羽本線高畠駅・太陽館。写真のように改札口のすぐ横に温泉の入口があります。新幹線も停まり,土曜の夜ということで結構混んでいました。
あとは米沢から米坂線に乗り換えて一路新潟へ。このフェリーは敦賀から新潟,秋田に寄港して苫小牧東港に向かう便です。そのうち新潟→秋田の区間は,ちょうど宿として使えます。船室も乗船区間ごとに分けられており,毛布,枕つき。新潟→秋田のみ乗船する人も思いのほかいました(といっても10名程度)。

 

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