北海観光節旅行記映画・京極・流氷 北海道全駅下車の旅

ニセコ町

さて,ニセコのリゾート地を抜け出して,ここからは羊蹄山麓の町村を半時計回りでぐるりと一周する。まずはニセコ町である。

今日もれんがもちさんにお願いして,学校を回ってもらうことにした。学校自体興味があるのだが,学校を巡ることによって,だいたいその町の要所を抑えることができる。そういう意味では市街地の学校は訪れる意味があまりないので割愛した。

宮田小学校

へき地1級,児童8人,教員5人

 
国道からちょっと入ったところにある,しゃれた校舎の小学校。校舎中央のロビーには14人が座れるテーブルがあった。給食はここに先生・児童がみんな集まって食べるのだろう。賑やかな光景が想像できる。

 

ニセコ市街

私は駅に降り立ったとき,時間があれば駅前を歩くことにしているが,これまででいちばん悪いイメージを持ったのはニセコ駅である。駅を出るといきなり急坂で,床屋ばかりが並んでいてろくな店がない。ニセコとは名ばかりのひどい町だと思った。しかしそれも7年前のこと。

近年,ニセコの町がだいぶん変わったという。道の駅も整備されて良い評判が聞こえてくるようになった。様変わりしたというニセコの街並みを見るのも今回の旅行で興味のあるところだった。


綺羅街道(きらかいどう)ニセコ本通中心街。道路拡幅,電線の地中化が実施され,たしかに様変わりしてはいるが,立派な街並みとは言いがたい。


道道66号ニセコ大橋。函館本線と尻別川をまたぐ。車で通過するとコンクリートの欄干が邪魔で何も見えない。


ニセコ駅前の商店街。こちらは7年前と何も変わっていない。


JRニセコ駅

駅前温泉綺羅乃湯

駅前温泉綺羅乃湯は2002年6月オープン。鉄道旅行者にはありがたいが,周辺は良い温泉が多いので,地元の人がわざわざ入りに来るような温泉ではないようだ。


国道5号と道道66号の交差点付近にある道の駅ニセコビュープラザ。野菜の直売が人気を呼んでいるようだが,冬に行っても何もない。

 

ただいま午後1時をまわったところ。お昼時だ。お昼はれんがもちさんおすすめの店に連れて行ってもらおう。昨年,利尻や礼文に行ったときも,SさんやHさんが「とりあえず何も言わずにここで食っとけ」というようなうまい店を紹介してくれた。わたしももしだれかが釧路に来たとしたらぜひ紹介したい店が2つや3つはある。

しかしれんがもちさんは「この近辺にうまい店はありません」と言う。わたしがどんな町だって名物料理の1つや2つはあるでしょうと言うと,「そういうものがない地域だと思っていただいてかまいません」と言い切った。たしかに,内陸で物流ルートからも外れているので海の幸には恵まれないし,農産物といってもじゃがいもばかりで,じゃがいもで名物料理といっても難しいものがある。

残念だがありきたりのドライブインで昼食を済ますしかない。そうした中でも,ちょっとここは気がきいているといって紹介してもらったのがこのそば屋だ。


ようてい庵というこのそば屋は女性スタッフが切り盛りしている。れんがもちさんは彼女(おばさん)らの身の上を案じていたが,そんなことはどうでもいい。単純にそば好きの女性が集まって店を始めたのだと思っておこう。わたしの母も昔ラーメン屋をやるのが夢だったと聞いて驚いたことがある。
そばは手打ちで,かき揚げがおいしそうだった。きつねそば650円+ライス200円,れんがもちさんにごちそうしてもらった。

さて,昼食を終えて,ただいまの時刻13時30分。帰りは倶知安18時8分発の列車に乗る。このあと真狩村,留寿都村,喜茂別町,京極町という4つの町村が控えているので,およそ1町村1時間を目安に回っていこう。

 

近藤小学校

へき地1級,児童14人,教員5人


宮田小やニセコ駅と共通性を感じるデザインである。

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