元日の朝まだき,蝋燭のように闇に浮かぶ京都タワー。
京都タワー早朝初のぼり
早朝初のぼりを待つ人の行列が100メートルくらい延びていた。
展望券を購入。
初のぼり記念にもらった,あぶらとり紙。いかにも京都らしい粋なプレゼントだ。
展望台行きのエレベータ乗り場。
エレベータ内案内放送(WAV音声ファイル,608KB)
展望台は意外と収容力があり,日の出時刻前には到達できた。
日の出予定時刻は7時05分。それからもうずいぶんと経過し,だいぶん空が白んできたが,太陽は見えない。それでもみんな日の出が見えると信じて疑わず,だめかもしれないとは誰も口にしない。
しかし日の出予定時刻から15分が経過し,これはさすがにだめだろうと内心あきらめて,階段で下りはじめた。
ところがそのときにわかに館内が騒然としてきた。
見えた。まさかと思ったが瑞雲の切れ間から,お天道様がほわっと姿を現した。
歓びに沸き立つ館内(WAV音声ファイル,372KB)
混雑しているため,螺旋階段が開放された。
たくさんの人の思い出が詰まっているであろうスカイレストラン。こういう場所はむやみに改装しないで,昔のままの雰囲気をとどめておいてほしいものだ。
タワー浴場
地下3階には浴場と理容室がある。
タワー浴場で今年の初風呂とする。
温泉ではないが,ひょうたん型の湯船に,新鮮なお湯が潤沢にかけ流されており,湯殿の床全体にお湯がさらさらと流れていた。今回の旅行で入浴したどの温泉よりも気持ちが良い。
湯客は,初詣帰りの客,夜行列車やバスで来た人,いろいろだろうが,みんな大黒様のように満面の笑みを浮かべ,初日の出を見ることができた歓びに満ちあふれている。わたしはまだ天国も地獄も見たことはないが,おそらく天国というのはこういうところなのではないかと思わせられるほど,幸せを感じる空間だった。
京都駅の軽食堂で,日の出うどんを朝食とする。