北海観光節旅行記週末,僕はふらの・びえい人になりました。

第2回 かなやま湖氷上ばかんす!

バスは定刻より8分早く,10時12分にイベント会場に到着した。

本部前では厳粛な雰囲気の中,開会式が行われていた。

金山ダムは,滝里ダム,岩尾内ダムなどと同様,北海道開発局直轄のダムで,年間を通じて様々なイベントが開催されており,道内でも湖水利用が特に盛んな人造湖として知られている。「かなやま湖氷上ばかんす!」は昨年初めて開催され,今年は2回目である。

いざ,湖上へ。

氷上ウォーク

本部席では氷上ウォークの受付を行っていた。湖上を「かんじき」で歩きながら氷の厚さを調べるという体験イベントで,10:30〜11:30,12:30〜13:30,13:30〜14:30の3回実施され,定員は各回先着30名である。

まだ空きがあるだろうかと受付に尋ねると,なんと受け付け名簿のいちばん上に名前を書くことになった。

結局,一般参加者は2人,主催者側が圧倒的多数という状況で出発した。

湖上にはスノーシューとかんじきがきれいに並べられていた。写真左手のごついのがスノーシュー,右手の赤いのがかんじきでこれは「子供用」と主催者は言っていた。ここ数年,スノーシューが爆発的ブームになっているものの,まだまだ一般には「かんじき」と言ったほうがわかりやすいようである。

装着完了。今年はスノーシューに挑戦してみようと,先日購入して近所の公園で履いてみた。今日は2回目である。

まずは湖岸の丘に登る。

今日のプログラムは子供向けになっていますのでご勘弁下さいとのこと。それは全然かまわない。

 

最初のプログラムは,雪の温度を測る実験。初めは−3〜4℃だったが,ここに塩化ナトリウムをまぶすとみるみるうちに温度が下がっていった。

 

次のプログラムは,自然の中に隠されている人工物を探すというもの。写真のブドウやトカゲはすぐにわかったが,ぜんぜん見つけられないものもあった。

かなやま湖では,国立公園などの「A級自然」に対し,かなやま湖周辺などのある程度人の手の加わった自然を「B級自然」と位置づけている。そして,観光や環境教育,資源リサイクルの利用に資するにはむしろ身近なB級自然のほうが価値が高いとして,今日のイベントのような様々な活動を実施している。

東京の人などは北海道に来ると,A級自然もB級自然もごちゃ混ぜにして大自然だ,手つかずの原生林だといって感動するが,実は何も自然を見てはいないのである。一見くだらないように感じるゲームだが,実はあなたは自然のことを何も見ていないんですよと,反省を促すという高尚な意図が隠されていたのかもしれない。

次は湖上へ移動。踏み跡のないパウダースノーの上を歩くのは爽快だ。

氷上ウォークのメインプログラムとなる氷の厚さ測定。ワカサギ釣りに使うドリルでぐりぐりと穴を開ける。

 

今年は暖冬で氷が薄いとのことだったが,それでも42cmあった。右は重りのついた巻き尺で湖底までの深さを測る道具。

このあと,双眼鏡を逆にして近くを見るとルーペになるという性質を利用して,雪の結晶を観察。以上で氷上ウォークは終わった。

今日,案内をしていただいた方々はみなさん「カナダム」という名札をつけていた。カナダムとは「金山ダム水源地域ビジョン推進連絡会」の略称で,金山ダム管理所を中心に組織された地域づくりのグループである。

 

「あの山に登るのも私たちの活動の一つなんです。頂上からはかなやま湖と幾寅の市街の両方が見渡せるんですよ」と紹介された。山の名を問うと,「ゼロの山」だと言った。一の山,二の山,三の山とあるので,樹海峠の別称を三の山峠というのは知っていたが,ゼロの山とは粋な名前を付けたものだ。

子供カーリング

南富良野はカーリングの町でもある。オリンピックに出場した「チーム青森」のメンバーのうち2人は南富良野町の出身だという。

アラスカ野球

アラスカ野球は南富良野オリジナルのスポーツで,時計回りに進塁するのが特徴。

もう一つのユニークなルールは,守備側の時間稼ぎのために,走者はビールやウーロン茶を飲み干してからでなければ進塁できないこと。

犬ぞり体験

南富良野は犬ぞりの町とも言われる。かつて,「ザ!鉄腕!DASH!」で山口達也が犬ぞりでトマムから幾寅峠を越えてかなやま湖にやってきたこともあった。町内には十梨別と落合に犬ぞり体験を行っている業者があり,今日来ているのは落合のどんころ野外学校の犬だという。

ワカサギ釣り体験

そして,冬のかなやま湖といえば何といっても,わかさぎ釣り。釣ったワカサギはすぐに天ぷらにして試食できる段取りになっていた。

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