2013年12月27日(金)
原因は若干異なっていても,今年後半のJR北海道は,戦時中の鉄道を見ているようだった。「不要不急の旅行は控えましょう」という状況である。特に函館方面は車両の運用停止による輸送能力の大幅減で,JR北海道自ら,都市間バスなど他の交通手段の利用を呼びかけている惨状である。そういう中で,飛行機で旅立つのはやむを得ない選択だった。
空港も機内も,意外と静かだった。御用納めの日といっても,これほど性急に旅立とうとする人は少ないのだろう。
若干の遅れで羽田空港到着。まずは順調な旅立ちとなった。
京急で4駅の大鳥居駅を出てすぐにある東横イン。今年泊まるのは初めてかもしれない。
2013年12月28日(土)
4時半起床。起きれて良かった。ホテルでもらった新聞には,沖縄県知事が辺野古承認を表明したと,大きく載っていた。
これから渦中の沖縄に行くのである。
コンクリートだらけの東京は寒い。
羽田空港は6時前から賑わっていた。鉄道の駅だとこんなことはないのに不思議だ。
スカイマークもこの時期はさすがに高い。割引運賃は一瞬で満席になったようである。
6時54分,日の出とともに離陸。富士山がきれいに見えた。
しばらく洋上を飛んだが,9時を過ぎると,右手に点々と島が見えてきた。奄美諸島のようである。
島の平地には田畑が整然と区画され,あまり南国という感じがしないなと思った。
しかし,ついに見えてきた沖縄本島は,海の色も陸地の色も,それまでの島とは根本的に異なっていた。これはたしかに本土から人を呼ぶわけだと思った。
そして,辺野古のキャンプシュワブ。普天間飛行場の移設先として検討されている場所だ。ここに飛行場が移設される場合,写真手前に突き出た辺野古崎の周辺が,埋め立てられることになる。昨日知事が承認したというのは,埋め立て工事の公有水面埋立法に基づく申請を承認したということである。
詳しい事情は知らないが,率直に言って,このきれいな海が埋め立てられるのは,もったいないことだなと思った。
40分ほど遅れて那覇空港到着。東京辺りから見れば,新千歳空港に着いたのと同じくらいの感覚なのだろうが,北海道からだと,海外に来たような気持ちの高ぶりを覚える。
沖縄の地方紙もやはり辺野古の埋め立て承認を大きく扱っていた。沖縄には,「琉球新報」と「沖縄タイムス」という2紙があるようだったが,どちらがどういう論調なのか知らないので,とりあえず見出しがより大きかった琉球新報を買ってみた。宿に入ってからゆっくり読むことにする。
出発時刻は遅れて10時20分となった。搭乗券は珍しく機械によるチェックがなく,手で切っていた。
飛行機は羽田から乗ってきたのと同じ機材だった。那覇〜石垣間は乗り継ぎ割引で3900円と,異常に安い。
石垣空港には15分遅れで11時25分着。混んでるかと思って,那覇空港で寿司を買っておいたのだが,まったく心配いらなかった。フリースペースでやや寂しい昼食とした。