2013年12月29日(日)
朝食は7時,7時半,8時を選べた。せっかくなので7時からでお願いしたら,まだ真っ暗だった。旭川と比べて経度で18°西にあるのだから,単純に言って1時間以上,日の進み方が遅れるわけだ。
朝食もけっこう豪華だった。豆腐はピーナッツから作ったもので,沖縄の郷土料理だという。
テレビでは小島慶子と壇蜜とミッツ・マングローブが対談をしていた。テレビはめったに見ないので,壇蜜は初めて見た。ミッツ・マングローブはほぼ1年ぶりで見た。小島慶子は知らない人。
8時10分,宿を発つ。玄関前の景色が既に日本離れしている。
星の砂などお土産をもらった。
白砂の道。竹富島では,これから3時間半ほど時間があるので,島の中を散策してみる。
郵便局。
サンゴ石の塀が入り口に段違いに配置されているのは,この辺の伝統的な住宅様式らしいが,建物がなくなって塀だけになっているところも何か所かあった。夢の島と言われる竹富島も,過疎化は進んでいるようだ。
近くには竹富島憲章が掲げられていた。第一に「売らない,島の土地や家などを島外者に売ったり無秩序に貸したりしない」とあった。戦災から免れた竹富島では,住民自身にも,沖縄の原風景だという意識があり,こうした取り決めによって,民俗文化や景観が守られてきたのだという。
しかし,だったらなぜ「星のや」という星野リゾートの旅館ができたのかと不思議に思ったが,やはり島内でも激しい議論があったようだ。
平家の落ち武者赤山王伝説にまつわる赤山丘。
1953年に住民の手により建造された「なごみの塔」が丘の上に建っている。この塔自体,国の登録有形文化財に指定されている。
塔からは赤い屋根が並ぶ街並みが良く見える。竹富島の人口は約350人で,集落は島の中心部にコンパクトにまとまり,国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。また,島の全域が西表石垣国立公園に指定されている。
なごみの塔は,階段が急な上,狭い踊り場の下が石垣になっており,下からの見た目以上に恐怖を感じた。
集落内を縦横に走る道は,すべてサンゴの砂が敷き詰められている。砂は定期的に浜から運ばれ,毎朝ほうきで掃き清められている。
白いシーサーも最近は人気があるらしい。
神殿のような広場に出た。世持御嶽といい,ここが竹富島最大の祭事である
世持御嶽の奥には,小城盛(クスクムリ)という遠見台があった。国指定の史跡である。
海への一本道の向こうには石垣島が見えた。
水牛車がやってきた。エンジンがないのでとても静かで,三線で唄う安里屋ユンタがずっと向こうの方から聞こえてきた。これはまさに夢のような光景で,思わず涙が出てきた。