北海観光節

流山温泉訪問記

2002.4.27訪問

2002年のゴールデンウィーク初日,4月27日に函館本線池田園−銚子口間に流山温泉駅が開業した。以下は開業初日に流山温泉を訪れた記録である。


小幌探訪を終え,特急北斗8号で森駅に到着。


1番ホームでは「大沼バーベキュー号」が待っていた。この列車には乗らない。

大沼バーベキュー号発車の20分後,13時11分にSL函館大沼号が発車する。SLも今日が初日。それにしてもSLが運行されるというと,どこから出てくるのか濃厚なSLマニアが集まる。


渡島砂原で運転停車。ホームでは太鼓を叩いて迎えてくれた。


鹿部でも運転停車。北島三郎の音頭に合わせておばさんたちが踊っていた。踊りは良いが,歌がどうも。音頭はやっぱり三波春夫か三橋美智也でなければならないと私は思う。鹿部の駅舎はきれいに塗装されていた。


戊辰戦争の登場人物が何人かSLに乗っていた。この人たちは何かパフォーマンスをやるわけでもなく,何のために乗っているのかよくわからなかった。

SL函館大沼号の車内と乗車証明書。私の席には大人2名+小人1名+幼児1名の家族連れが座っていた。「幼児1名」の席が本当は私の席なのだが,とても座れる状態ではなかったので,終始カフェカーで過ごした。


14時11分,流山温泉到着。

ホーム側 温泉側

北海道新幹線の早期開業を願って,東北新幹線の車両が3両置かれている。


流山温泉駅ホームから流山温泉を望む。温泉も今日が開業初日。

SLが発車してすぐは温泉がものすごく混んでいそうだったので,先に他の見どころを回っておく。

ダチョウ牧場。JR北海道により1999年10月から飼育されている。JR北海道ではダチョウを「大地鳥」と呼んでおり,肉や卵からお土産品を開発している。


北形列石ストーンクレージー。彫刻家流政之氏のプロデュース。これを見て感動するのはちょっと難しいと思う。

いよいよ流山温泉

実は私は流山温泉に大きな期待をしていた。昨年の10月には掲示板にこんなことを書いた。
「今度池田園−銚子口間できるという『流山温泉駅』は大変良いネーミングですね。これを機に,北海道の鉄道にとって新しい時代が来そうな予感がします。 」
ところが最近聞いた話では流山温泉はバブル期の計画で,当初の計画より随分縮小して開業に至ったとのことだ。期待が裏切られそうだが,ともかくどんなものか楽しみだ。メイン施設の温泉に入ってみよう。

●温泉の感想

パンフレットには
「温泉本来のあり方にこだわる『流山温泉』」
「惜しみなくあふれるのは源泉100%の良質な湯」
そして
「湯上がりは洗い流さず」
とまである。ここまで書いているからには循環,ろ過などしていては困るが,完全なかけ流しではないし,湯の華もなかったので,いまいち本物の温泉という気がしなかった。

●建物について

・温泉から上がったあと休憩するスペースがない。飲み物の自動販売機もない。自動販売機を置かないのはこだわりかもしれないが,その代わりとなるものがない。これはつらかった。
・脱衣所と浴場の間のドアが目隠しなのは珍しい。浴場から脱衣所が見えれば盗難の心配も減るだろうに。そのうち「貴重品の盗難が多発しています。盗難に遭われても当館では責任を持ちません」とか張り出されるのが目に見えている。
・露天風呂の入口が危険だ。頭をガツンとぶつけてしまった。
・JRの温泉なのに浴場に時計がないのは不親切だ。ほっとゆだ駅のように列車の発車時間を知らせる信号機を設置するとか一工夫してほしい。そのくせ内風呂は「左よし湯」,露天風呂は「右よし湯」という鉄道を意識したネーミングになっている。

●テレビの取材

開業初日とあって,道内のテレビ局が取材に来ていた。温泉の取材現場を初めて見たが,レポーターは熱い温泉に浸かりっぱなしだし,カメラマンと音声さんはパンツ1枚で頑張っている。入浴者に突撃インタビューするのを聞いていたが,みんなうまいこと答えるものだ。温泉でなければ私もすすんでインタビューを受けるところだが,今回は勘弁してもらった。

●お湯が出ない

シャワーのお湯が冷たい。すると館内放送で支配人からお詫びがあった。そしてスーツを来た人が浴場まで詫びに来た。初日からフル回転でボイラーがまいったのだろう。

●臨時バス?

温泉から上がって着替えていると,
「臨時バスが15時45分に出ます。お乗りの方は15時40分までにフロント前に集合してください」
と放送が入った。
不親切極まりない放送だ。単に「臨時バス」と言われても何のことかさっぱりわからない。少なくとも,行き先はどこなのか,誰を対象としたバスなのか情報を付け加えるべきだ。
ともかくロビーに行って掲示板を見ると,大沼公園駅行きの臨時バスのようだ。16時に定期のバスが出るが,今日は道路が混雑して遅れる可能性があるため,函館行き北斗14号,札幌行き北斗15号に余裕を持って接続する臨時バスを設定したようだ。
さっきの放送では誰もわかるはずがない。ロビーで「臨時バスをご利用の方はいらっしゃいますか」と呼ばれて手をあげたのは私1人だった。
案内の人に連れられて外に出る。
案内人は「あそこにバスが停まっておりますので」と言った。
私は「えっ,どれですが?」と聞き返した。
案内人「あの小さいのです」
私「うーんと,あのいちばん左のバスですか」
あんまり私の理解が悪いので案内人はしびれを切らして言った
「木の横にワゴン車が停まっております!」

このワゴン車が「臨時バス」とは驚いた。300ナンバーで8人乗りの乗用車である。結局,家族連れも加わって乗客5人,運転手1人,関係者1人で発車した。8人乗りに7人乗ったので程よい座席の埋まり具合だ。JRもうまい読みをしたものだが,もし乗客が殺到したらどうする気だったのだろうか。
それでいて別の場所では,「バスに人がぜんぜん乗ってないね。どの便も5人くらいだよ。結局はみんな列車じゃなく車で来るんだね。SL乗っている人とかにもっとバスのことをアピールしないといけないね」なんて関係者が話していた。たしかに完全なアピール不足だと思う。バスのことはSL函館大沼号のパンフレットに小さくしか載っていないし,温泉の館内放送があれでは,誰も乗るまい。ただ,純粋に個人客向けに鉄道を補完する移動手段としてバスを設定してもらえるのは非常にありがたいことだ。

●流山温泉へのアクセス道路

「臨時バス」に乗ってわかったことだが,流山温泉へのアクセス道路はまったく未整備である。道道からは全線砂利道で途中1車線で対向車との行き違いができない箇所がある。駐車場も広大な砂利の広場で,晴れて風が吹けば大変なことになりそうだ。木も切る必要のないところまで切っている感じがする。話によれば,流山温泉はバブル時代に計画されていたものが,道の開発許可を取るために計画が延び延びになったのだというが,これでよく開発許可が下りたものだと思う。


渋滞を懸念しての「臨時バス」だったが,大沼公園駅までにすれ違った車は5台もなかった。北海道では車とすれ違わないのがあたりまえで,もし1台でもすれ違ったら渋滞と言うのだそうだ(嘘)。
早く着いて時間が余ったので,大沼に行く。駅から5分も歩けば写真のような景色が見れる。
大沼モーターボートの宣伝でこんなことを言っていた。
「遊覧船が30分かかるところを10分で回れます。船内は暖房が入っているので寒くありません。待ち時間なしで乗れます。」
ついに遊覧船も高速化の時代になったのだろうか。観光客は寒がらせてはいけない,待たせてはいけない。至れり尽せりだ。観光を商売にしようと思ったらここまで徹底してやることも必要なんだと感心した。


大沼公園16時28分発北斗14号に乗車。最近登場したコンサドーレ車両だった。


初めて食べた「大沼だんご」。1人で一気に食べるのには量が多いかもしれない。

函館18時20分の北斗19号で札幌に引き返し,新札幌のホテルに宿泊。明日の江別探検に備えた。

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