根室本線
富良野
- 所在地:富良野市日の出町
- 開業日:1900(明治33)年8月1日開業
- 標高:172m
- 配線:2面4線
- 路程:滝川より49.1キロ,野花南より19.4キロ,島ノ下(信)より5.5キロ
- 窓口:みどりの窓口あり
- 乗降客数:1,058人(2014-2018年),3,480人(1983年)
- 最終乗降日:2020.2.19下車
●島ノ下(信)→富良野の車窓
島ノ下付近は空知川沿いを走る。毎日乗ればその都度表情を見せてくれるだろうが,特に冬の晴れた日の朝に見られる霧氷は素晴らしい。やがて整然としたたまねぎ畑が現れ,富良野らしい農村風景となる。このあたりの地名は学田といい,昔は北海道大学の第8農場だったことに由来する。2018年11月に供用を開始した富良野道路の北の峰ICをくぐると,左手にふらのワインハウスが建つ清水山が迫る。空知川を渡ると富良野市街で,右にワールドカップが開催された富良野スキー場が間近に見える。
根室本線が富良野線に合流するようにして,富良野駅構内に進入する。富良野線のほうが先に建設されたのでこのような線路になっている。富良野駅構内には貨物のコンテナが集積している。道内有数の農業地帯である富良野盆地からは貨物列車で全国へ向けてたまねぎなど農産物が出荷されており,2017年この区間を走る貨物列車に「ふらのベジタ号」の愛称が付けられた。
●富良野駅
交通の結節点に位置し,1981(昭和56)年の石勝線開業以前は特急おおぞらなど優等列車が停車していた。石勝線の開業後,一時は寂しくなったが,同時期にドラマ「北の国から」ロケ地となり,北海道有数の観光地となった。1986(昭和61年)よりリゾート車両による特急フラノエクスプレスの運行を開始,臨時列車ではあるが特急の復活を見ている。
キヨスクは2016年10月をもって閉店,その後も立ち食いそば「圭子ちゃんの店」が営業している。駅の入口横には記念写真用の駅名板があって撮影に立ち寄るライダーや自転車旅行者も多い。観光案内所は駅を出て右手の建物にあるので,市内を散策する場合はまず訪ねたい。
以前は駅から離れた場所にバス停が分散していたが,2007年に駅に隣接してバスターミナルが建設され,各方面のバス乗り場が集約された。
富良野駅の名物として,「展望台のある駅は当駅だけです」という跨線橋があったが,2000年1月12日,跨線橋の横に自由通路「ポッポブリッジ」が完成し,十勝岳連峰,芦別岳の素晴らしい展望は遮られてしまった。ポッポブリッジのほうも,山が見える方角の壁にはあえて小さな窓しか設けておらず,せっかくの眺望がさえぎられている。
富良野の巡り方
○徒歩
フラノマルシェは駅から600メートル。周辺に飲食店も多く,このあたりを歩くだけでも十分楽しめる。
○レンタサイクル
駅前のお土産屋で扱っている。六花亭のあるふらのぶどうヶ丘公園方面は自転車が便利。麓郷までは20km程度あり坂道なのでかなり厳しい。
○路線バス
麓郷,北の峰,新富良野プリンスホテル方面へは路線バスの便がある。麓郷ではバス停から半径4km以内に見どころが集中しており,徒歩でも移動可能。じっくりと麓郷を観光したい場合にはおすすめ。
○観光周遊バス(ふらのバス),ツインクルバス(JR北海道)
予約制だが,効率よく周辺の観光地を巡ることができる。
○レンタカー
トヨタレンタカーと駅レンタカーを利用できる。
●見どころ
□フラノマルシェ
駅前まっすぐ600メートル。2010年,協会病院の跡地にオープン。ふらのまちづくり株式会社が運営する複合商業施設で,地元の人にも観光客にも人気。
□中心標公園
徒歩10分。国道38号と国道237号の交差点近くの富良野小学校の校庭にある。「北海道中央経緯度観測標」は1914(大正3)年に京都帝大理学部教授,新城新蔵博士ら一行が,地球の重力測定,天体観測,経緯度などの測定のために機械を備え付けた場所。十勝の新得町内にある重心とは異なり,ここは南北・東西の中心という意味。
□ニングルテラス
新富良野プリンスホテルの敷地内。森の中にログハウスの雑貨屋さんが並ぶ。旭川~富良野・新富良野プリンスホテル間を運行するふらのバス「ラベンダー号」で行けるため,駅からのアクセスが比較的良い。
乗り換え 旭川方面:富良野線