札沼線
石狩太美
- 住所:石狩郡当別町太美町
- 開業日:1934(昭和9)年11月20日開業
- 標高:8m
- 配線:2面2線交換駅(対向式)
- 路程:桑園より19.3キロ あいの里公園より4.2キロ
- 窓口:無人駅(簡易自動券売機,簡易自動改札機あり)
- 乗降客数:1,884人(2014年),1,172人(1983年)
- 最終乗降日:2000.7.30下車
●あいの里公園→石狩太美の車窓
あいの里公園駅を発車すると間もなく石狩川を渡り当別町に入る。橋の上流に3km行けば江別市,下流側3km先は石狩市という位置関係である。
北海道最大の河川・石狩川はこの辺まで来ると左岸と右岸の堤防が1km以上離れている。もともとの河道は石狩川橋梁のすぐ北で西に向きを変え蛇行して石狩湾に注いでいたが(現在の 茨戸 川),洪水対策のため1931(昭和6)年に完成した 生振 捷水路 が現在の石狩川である。札沼線の旧石狩川橋梁はその後まもなくして着工し1934(昭和9)年に竣工したが,2001年に架け替えられた。
なお,この下流10kmに架かる石狩国道の石狩河口橋ができたのは1975(昭和50)年で,それまでは渡船が運行されていた。石狩河口橋の架橋以前は,JR函館本線江別駅の北西約2kmに係る石狩大橋が,長らく石狩川の最も下流に位置する道路橋だった。
石狩川を渡ると水田が広がる純粋な農村となる。札幌方面から来るとここで初めて,北海道の代表的な土地の区割りである殖民区画地に入ることになる。現在は捷水路で分断されているが,もともと石狩市の生振と一体で区画された地域で,約550m四方の正方区画を線路は斜めに突っ切って行く。駅周辺には農業倉庫が建ち並び,かつては鉄道で農産物を運び出したようだ。
●石狩太美駅
単線区間の交換駅のため,下り列車は数分停車することがある。札沼線開業当初からの古い駅で,ホームには貫禄がある。上り・下り両側に簡易自動改札機が設けられているが,駅舎は下り線側にある。1990年,駅近くに開発されたスウェーデンヒルズに合わせて,尖塔のある北欧風の建物に建て替えられた。駅舎内に当別観光情報プラザFIKAが設けられており,町内の特産品や駅の近くに工場があるロイズのチョコレート製品を販売している。
駅前広場は広く,ベンチも置かれている。駅前からはスウェーデンヒルズや北欧の風道の駅とうべつ,当別市街,北海道医療大学を結ぶ当別ふれあいバスが運行されており,本数も多いので観光にも便利である。
●見どころ
□北欧の風 道の駅とうべつ
駅の南約2.5km,国道337号線沿い。2017年9月にオープンした新しい施設。
□スウェーデンヒルズ
駅の北約3kmの丘の上に北欧風の住宅が群れをなしている。列車の車窓からも石狩太美-石狩当別間で見ることができる。毎年6月下旬の日曜日に夏至祭が開催され,石狩太美駅からのJRヘルシーウォーキングも開催されたことがある。
□ふとみ銘泉 万葉の湯
駅舎を出て札幌方面に約500m。昭和37年開湯。美肌の湯として知られる沿線随一の名湯であり,入浴料は高いが深夜早朝も営業している。