[北海観光節]  [北海道駅前観光案内所]

石北本線 その3

[生田原→網走]


石北本線[生田原網走]の概要

鬱蒼とした常紋峠を越えたあとは豊潤な田園地帯を走る区間です。列車の本数も増えて途中下車の旅も楽しみやすくなります。留辺蘂から温根湯温泉へ,北見からふるさと銀河線へ,美幌から阿寒国立公園へと,いろいろ足を延ばしてみましょう。


●歴史

野付牛(現・北見)には旭川,下富良野(現・富良野),池田経由で明治44年に線路が達し,野付牛から東西に線路が延びていった。
生田原方面へは官設の湧別軽便線として線路が延伸された。当初は762mm軌間で建設されたが,大正5年には北見−湧別間が1067mm軌間で全通し,大正11年9月に湧別線と改称。網走方面へは池田からの網走線がさらに延伸する形で,大正元年に一気に網走(のちの浜網走貨物駅)まで達した。
昭和7年の北見峠開通で新旭川−野付牛間が石北線となったが,池田−野付牛−網走は網走本線のままで,昭和36年に至って池田−北見間を池北線として分離,新旭川−網走間が石北本線となった。
支線の相生線(美幌−北見相生36.8km)は昭和60年3月31日で廃止となった。

●車窓

生田原を出てすぐ常紋峠にさしかかる。スイッチバックでの列車交換はたいへん面白かったが,2000年7月で廃止となった。留辺蘂からは田園地帯を行く。北海道でも特に気候が良いところだけに農村にも活気が見られる。北見は地下トンネルと高架で通過し,都会の雰囲気がある。端野と美幌の間はちょっとした山越え。美幌からは左に防雪林,右に段丘という景色が続き,立派な駅舎の女満別を過ぎると左手に網走湖が見えてきて,まもなく網走到着。
景色は網走に向かって概して左側が良い。特に女満別→網走は圧倒的に左側が良い。

●運行系統

普通列車:常紋越えの列車は少ないが,金華,留辺蘂,東相内発着の列車が加わって,北見寄りでは列車の本数は多い。また北見以遠,網走まで直通する列車も多く,北見−網走間も9.5往復と,それなりの本数が確保されている。なお一部の列車は釧網本線に直通する。
特急列車:特急オホーツクが5往復,特快きたみが1往復走っている。繁忙期には特急の増発もある。特急停車駅は生田原,留辺蘂,北見,美幌,女満別,網走。生田原,女満別は一部の特急しか停まらない。また特快きたみは遠軽以降ほぼ各駅停車となり,北見では網走方面の普通列車に接続するダイヤがとられている。

●利用状況

普通列車:常紋峠を越える利用は極めて少ないが,遠軽から北見に通う高校生も少数ながらいると思われる。北見を中心として高校生の利用が多く,西留辺蘂,柏陽,愛し野などは近くに高校があるので特に利用者が多い。
旅行者は多くはないが,夏休みには青春18きっぷを利用して旅行している人たちの姿を見かける。組みたて式の自転車を袋に入れて列車に乗せている自転車旅行者も目立つが,混雑している列車で出入り口をふさぐことになってやや迷惑になっているケースも少なくない。
朝夕の列車では座席の確保が難しいことがあるが,概して席には余裕がある。
特急列車:北見での乗降が多く,北見−網走は空いている。流氷観光のため冬に混雑することに注意。

●車両

普通列車にはキハ40形700番台とキハ54形500番台が使われている。54形は特快きたみ仕様の固定リクライニングシートや転換クロスシートに換装されており,座席と窓の位置が合わないので注意。おおむね単行または2両編成だが,遠軽からの下り始発は通学列車のため4両編成,また網走始発とその折り返し列車が3両編成となる。
特急オホーツクはキハ183系の中でも0番台,900番台などいちばん遅いタイプの車両が充当されている。

それでは,石北本線その3 各駅停車の旅をお楽しみください

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