3. 鬼峠アタック後編
●11:05 ハリギリの大木
歩き始めて,1時間15分,第一目的地のハリギリの大木に到着した。
ほかにほとんど大きな木が残っていない中で,道沿いにこうした大木が存在しているのは偶然ではないだろう。
●11:15 ミズナラの大木
さらに5分ほど進むとミズナラの大木に着いた。
幹の袂に立つと占冠の市街を見渡すことができた。道沿いに残る大木はこうして,道行く人の目印であったり,山子さんたちにとっての神木であったり,いろいろな意味が込められているのであろう。
ここまで来たら峠越えを強行するのではないかと思ったが,そこは慎重な細谷隊長,この先は雪崩や足の踏み外しの危険があるとの判断で,計画通りここで引き返すこととなった。大木の下で20分ほど休憩。
帰りは,「しばらくぶりに街に出るニニウの人の気持ちになって歩きましょう」とのことで,ルートにとらわれず,雪原を転がり落ちるように降りた。いつも鬼峠はニニウに向かって歩くばかりだったので,占冠に向かって歩くのは新鮮な気持ちがした。たしかに鬼峠は生活道路としては険しすぎる道だったかもしれないが,ときにはこういう楽しい気持ちで歩くこともあったのではないか。
ヒグマの爪痕 | 何の足跡? | エゾモモンガの食痕 |
獣の気配も濃厚。
これは自然の造形。
春も近い。木の名前がわかる人になりたい。
12時30分,ソーウンナイ林道入り口に到着。
結局,雨は降りっぱなしだったが,都会の汚れた雨と違って,森の雨はすがすがしく,かなり楽しいハイキングだった。