北海観光節旅行記小さな旅行記 2003.10.19

釧路湿原の秋 その1

10月も後半になり解放された身になったので,これから雪が降るまでの間,積極的に釧路近郊を散策してみようと思う。この時期になると釧路地方は連日晴天が続く。釧路湿原を見るのに最も良い季節は秋だといわれる。

釧路市湿原展望台

ここの前は何十回も通ったことがあるが,入館したことはなかった。釧路湿原を見る展望台での中で唯一入館料を取られるのだが,なぜかいつも人がけっこう来ている。「釧路湿原展望台」と「釧路湿原展望台」を勘違いしているのではないだろうか。

実際,この展望台からの湿原の眺めは,丘陵に阻まれてあまり良くない。むしろ釧路市街,大楽毛方面の眺めが良く,夕日がきれいそうだ。

建物は一昨年亡くなった釧路市出身の建築家・毛綱毅曠の設計。普通の人がこの人の感性を理解しようと思っても無駄,奇才としか言いようがない。建物は立派だが展示はまったくお粗末で,釧路市の湿原に対する意識の低さを示している。

ここのレストランのメニューは値段の高いものしかなかったが,どういう人を対象にしているのであろうか。

 

釧路市湿原展望台遊歩道

展望台から1周2.5kmの遊歩道が整備されている。湿原ではなく丘の雑木林の中を歩く。

展望台遊歩道から枝道に入って北斗遺跡に向かう。

 

北斗遺跡

史跡展望台から復元住居を眺める。

同じく史跡展望台から,まもなく開通する釧路湿原道路を見る。道路の北(写真では左)が国立公園である。この道路により大楽毛から釧路市街を通らずに国道391号に達することができる。

史跡北斗遺跡展示館

ここは入館無料で,湿原展望台に比べればはるかに充実した展示があった。

釧路市街があって,その周辺部に農村地帯があって,さらにその奥に湿原があるわけだが,この場所は農産地帯と湿原の境界線にある。ここに古代人が住んでいたことは興味深い。

近くの農家に湧き水があって,有料で汲ませてもらえる。タンクを持って汲みに来ていた人がたくさんいたが,周りには廃車や廃材が放置されていて,あまりのどかな雰囲気ではなかった。

 

鶴居村営軌道跡

いま来た道を引き返し,今度は鶴居軌道跡に入る。このあたりは遊歩道が網の目状につながっている。昭和43年まではここに列車が走っていたわけだが,湿地の中を通っているので勾配がまったくないのはいいが,これでは少し雨が降ったらずぶずぶになってしまいそうだ。この道を2kmほど北へ進む。

釧路市と鶴居村の境界付近から再び湿原展望台遊歩道に入る。

サテライト展望台

これはすごい。さえぎるものが何もなく,見渡す限り湿原である。湿原展望台からまっすぐに歩いてくれば15分程度。

約2時間の散策で駐車場に戻ってきた。

このあと,阿寒の赤いベレーに向かった。温泉に入ろうと思ったが,先にレストランで食事をしてしまい満腹になったので入浴中止。失敗だった。

しかし日が暮れるのが早い。4時には日が落ち,5時にはもう真っ暗だ。今日は時間があれば雄別などもと思っていたが,まったくそんな時間はなかった。

今日の最終目的地である音別町直別へ向かう。

直別駅

 

平成15年十勝沖地震で被害を受けた駅舎。建物は傾き内部には入れなかったが,電気はついていた。

釧路湿原の秋 その2

北海観光節旅行記小さな旅行記 2003.10.19