北海観光節旅行記小さな旅行記 2004.5.2

12年ぶりの旭山動物園

(2)動物園編


旭山動物園正門。

当日券を購入する人の列。入場券を買うのにこんなに並ばなければならないとは思わなかった。


15分待ちで入場券を購入。1年に2回以上入園するなら1000円の年間パスポートがお得だ。

園内中央の大階段は開園当初から変わっていない。右は開園当時の写真(『旭川80年のあゆみ』より)。

旭山動物園は五十嵐広三市長(村山内閣で官房長官を務めた人)のもとで昭和42年7月1日に開園している。日本最北の動物園として,また道北の拠点都市にふさわしい学習施設として大きな役割を果たしてきたが,マンネリ化した動物展示で昭和58年以降は入場者数が減少していた。一時はジェットコースターなど遊戯施設に力を入れた時期もあったが,専門の遊園地にはかなわなかった。しかし1997年以降,ペンギン館,もうじゅう館,オランウータン舎など,動物本来の行動を観察することのできる施設にリニューアルし,また冬にも開園するなど大変な注目を集めている。

ととりの村

 

1997年設置。入ってまず右手に水鳥の展示施設があるというのは昔から変わっていない。

旭山動物園バイオトイレ

 

園内には相当数のトイレが設置されていたが,常に人の列ができていた。

ぺんぎん館

 

2000年9月オープン。人気施設は順番待ちで入館。


ペンギンさんを水中から,水面から,外から,いろいろな角度から見ることができる。

まずは水中トンネルをくぐる。 ペンギンさんは泳ぎがうまい。 人に興味があるようだ。

もうじゅう館

 

1998年設置。寅さん,ライオンさんはサービスのためか窓に近いところでお休み。


寅さんが起きてきて,身をせり出して本日の客の入りを確認している。四方を取り巻く観客からウォーっと歓声がこだました。

 

もうじゅう館の名物は,ヒョウさんを下から観察できるところ。

オランウータン舎

2001年8月設置。13時30分から「もぐもぐタイム」が始まるので,たくさんの観客が集まっている。

 

係りの人から解説があり,おやつを求めてオランウータンさんが左のおりから右のおりへ移動する。

  

梯子を上って高さ16メートルの空中を移動する。本来ならオランウータン特有のぶら下がり渡りが見られるところだが,最近写真のような変な渡り方を覚えてしまったらしい。

ほっきょくぐま館

  

2002年9月オープン。一般入口とカプセル専用入口があり,カプセルへの入場は40分待ちとのことだった。これは断念して一般入口へと進む。


水槽の内側から迫力の取っ組み合いを見る。

わたしが子供のころ,旭山動物園といえば3本足の白熊さんだったのだが,1990年に癌で亡くなった。


隣では6月オープン予定のアザラシ館の新築工事が大詰めをむかえていた。

総合動物舎

キリンさん サイさん ゾウさん

こちらは昔から変わっていないようだ。


手作りの説明板。各所にあるこうした説明板が人気の秘密の一つでもある。

結局,動物の種類は昔からそんなに変わっていないようだ。パンダなど派手な動物がいるわけではない。しかし見せ方が変わったのだ。従来のおりの外から単に眺めるだけという展示方法から,建築物を利用した回遊動線の中でいろいろ方向から観察できるようになった。また動物も単に四角い箱に閉じ込められるのではなく,本来の能力が発揮できるように動物のための建築物として考えられている。そしてそれらの建築物の設計を建築家に任せるのではなく,動物園の職員のアイデアが全面的に採用されているのが素晴らしいと思う。

 

混雑する遊園地と食事屋。

家にお土産を,と思って売店を探してみたが,お土産らしいお土産がなかったのは少々寂しかった。この辺が上野動物園との差かもしれない。

後日の新聞報道によればこの日の入場者数は43000人だったとのこと。入場者数がどん底に達した1996年の年間入場者数は260000人だったというから,これは大変な数である。

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