再び狩勝ポッポの道を今度は新得に向かって下りていく。
新得側とは一転,25‰の急勾配・急曲線の険しい線形である。森は深く路面もじめじめしている。
獣の走る音が近づいてきて驚いたが,犬と馬だった。
まりも橋。昭和26年5月17日に発生した釧路発函館行き夜行急行「まりも号」の脱線現場。レールに工作された跡があったことから,広範囲にわたる捜査がなされたが事件は迷宮入りとなった。
バッタ塚。明治13年から18年にかけてトノサマバッタに大発生したとき,バッタの死骸を埋めた場所。バッタの大発生は映画「北の零年」にも登場し,道内各地にバッタ塚が残るが,中でも新得のバッタ塚は最も有名である。ただ木や笹に覆われていてどこが塚なのかわからなかった。
小笹川橋梁。無線鉄塔と並ぶ,狩勝ポッポの道のメインビューポイント。
玉置屋のあるところまでやったきた。これで狩勝ポッポの道全線踏破だ。
以降は国道を歩く。
そばの館のレストランで食事をとろうと思ったが,恐ろしく閑散としており,給仕人も出てこないので撤退した。
SL広場の向かいにある有名なトンカツ屋「みしな」でひれカツ丼を夕食とする。
乗車前に駅前公衆浴場でさっぱりと。今日はずいぶん虫に刺されてしまった。
朝乗ってきたのと同じ車両で狩勝峠を越える。
富良野駅では「くだーさい」とアナウンスする駅員さんが健在。一節録音しておいた。富良野から札幌行きのバスは18時が最終便だが,JRはさらに2時間半以上後のこの列車が最終便となるため利用者が多い。それでも普段はボックス席が埋まることなどないのだが,今日はすべて埋まっていた。観光シーズンの到来を感じる。
滝川からは特急オホーツクと普通列車が続いて発車するが,札幌着の時間差は23分で,しかも特急オホーツクは自由席の数が少なく滝川からだと立たされることが多い。普通列車のほうが優雅な時間を過ごせるにもかかわらず,多くの人が特急を選択するのは不可解である。
しかし普通列車も2000年3月改正で岩見沢止まりとなり,あまりのんびりとは乗っていられなくなったのは残念である。
旅行記終了。読んでいただきありがとうございました。