北海観光節>小さな旅行記>JRとバスで巡るラベンダー先どり紀行
フラワーランドかみふらの
11時05分,フラワーランドかみふらの到着。
バスを降りるとフラワーランドの案内嬢が迎えてくれた。
「いらっしゃいませ……ってか,○○くんじゃない」
と言われて,はっと名札を見れば,中学の同級生だった。どうしてこのバスに乗っているのか説明するのに困ったが,しばし歓談する。
「実家継ぐんじゃなかったの」
と言われたが,中学の同級生はみなわたしが実家を継ぐものだと思っていただろうし,わたし自身も少なくとも中学3年の前半までは家業を継ぐものだと思っていた。それが,上富良野を追放されるようにして旭川の高校に進学させられ,その後は誰が敷いたのかわからないレールの上を,行き先のわからないままひたすら走り続けているのである。
花畑の中で真っ黒になって働いている彼女がまぶしかった。
ルピナスがきれいだ。
フラワーランドかみふらのは,富良野沿線で唯一入場料を取る観光花畑として1992年にオープンしした。当初はあまりにも壮大な構想で,本当にうまくいくのだろうかと心配していたが,不景気な世の中にあって年々充実度を増している驚異の観光地である。なにしろ,ここの社長さんは全国に100人しかいない観光カリスマの一人なのだ。
「自然と共生する人類と農業」という,社長さんが書いた小冊子を配布していた。
ここではトラクターバスに乗るのが定番の観光コース。
思わず額縁に入れたくなる景色である。
25分間の見学を終え,第3目的地の深山峠へ向かう。
西5線道路を北進して国道237号に出る。
深山峠
11時35分,上ふらのびいる館前の駐車場に到着。ここで30分の見学タイムとなる。
深山峠はシンザントーゲと読む人がいるが,正しくは「みやまとうげ」である。
1994年オープンのトリックアート美術館。なぜこの場所にあるのかわからない美術館だが,上富良野町内における大型観光施設の先駆けであり,富良野・美瑛エリアを小樽,函館級の大観光地のし上げた施設であることは確かである。周遊バス利用者は入館料1300円のところ,200円割引となる。
テディベアビレッジ。トリックアート美術館のすぐそばにあるが,国道から見えないため訪れる人が少ない観光スポット。
上富良野八景,深山峠ラベンダーオーナー園。昭和52年に植栽が始まり,日の出山,ファーム富田と並んで三大ラベンダー園の1つとされてきたが,最近は他のラベンダー園に少し押され気味である。
12時05分,深山峠出発,国道237号をさらに北上する。