西中駅に上り列車が停車した。できれば,旭川の音楽大行進を少しでも見たかったので,この列車に乗れるとよかったのだが,うっかり乗り逃してしまった。
次の上り列車は,富良野・美瑛ノロッコ号になる。ちょうど今日は運行初日なので,ノロッコ号に乗るのも良いかなと思って,ラベンダー畑駅まで歩くことにした。
富良野川の手前で南へ折れて,ファーム富田方面へ歩く。十勝岳連峰の眺めは,この西中あたりからがいちばん広がりを感じられる。
このルートは,ファーム富田の裏口にあたる。交通量は少ないものの,ファーム富田に近づくにしたがって,観光スポットが現れてくる。こちらは,ドライフラワー・オリジナル品の花物語。
車掌車は,とんぼ玉工房Soraとして営業していた。
2010年にオープンした花畑牧場の期間限定ショップ。
そして,ファーム富田。さすがにたくさんのお客さんで賑わっていた。
6月1日に新規オープンした「ギャラリーフルール」。フルールとはフランス語で『花』を意味するという。これから写真の展示だけではなく,いろいろな試みがなされるようだ。
多くの花の見ごろは,あと1か月ほど先だが,ビオラが最盛期だった。
ラベンダー畑駅。オープン初日から,みんな良く調べてくるものだ。いつの間にか,屋根付きの待合室やトイレも設置されていた。
富良野・美瑛ノロッコ号は今年で運行15周年となる。乗客は年々増えているようで,夏の富良野,美瑛にすっかり定着した存在なった。一方で,恒例だった運行初日と2日目のSL牽引は,今年行われなかった。
車掌さんから,乗車券を購入した。ほかに,ラベンダー畑から乗って,乗車券を購入した人はいなかったが,みんなどんなきっぷを使っているのだろうか。
その年のノロッコアテンダント によって,毎年新しくつくられる手書きの地図。
しかし,今や伝説化している初期のノロッコレディと比べると,近年は地味な印象が否めない。
今日のノロッコアテンダントは,久々に言語明瞭で,アナウンスに力が入っているように感じた。
ところが,美馬牛駅に着く前に,美馬牛小学校の紹介を始めた。木々の切れ間から,小学校の塔が見えますなどと,実際の車窓とはまるで違う案内を,延々と続けている。
今日は運行初日とあって,準関係者的な乗客も多く,車内は騒然となった。
ついに誰かが忠告をしたようで,大変申し訳ありませんでした,美馬牛小学校が見えるのは美馬牛駅を過ぎてからでしたとお詫びの放送があった。
車内では,どっと笑いが起こった。
美馬牛駅を過ぎて,先ほどとまったく同じ案内が繰り返された。
しかし,今度もまただいぶんタイミングを外していた。
これはただごとではないと,1号車に行ってみると,アテンダントはまったく外が見えない販売コーナーにおり,そばにいる社員の指示でアナウンスをしていたが,2人で「見えたか」「まだか」などとやりあっているのだった。
美瑛駅到着。
美瑛で20分の待ち時間があったので,道の駅に行ってみた。
道の駅は,JR美瑛駅から歩いて3分ほど。石造倉庫を再利用した,珍しい道の駅である。
「2匹のねこ」というパン屋さんのパンがおいしそうだったので買った。薪で焼いているそうだ。ルベシベにあるというお店にもいつか行ってみたい。
美瑛ではこの日ヘルシーマラソンが行われており,マラソンの帰りと思われる乗客もいた。
旭川到着。北海道音楽大行進はちょうどパレードが終わったところで,買物公園でアフターコンサートが行われていた。
これで本日の旅は終わり。
読んでいただききありがとうございました。