2014年6月22日(日)
5時起床。温泉に入り,昨日北の住まい設計社で購入した,大きなライ麦パンを朝食とする。
宿を出ると,旭岳がきれいに見えた。この6月は記録的な長雨が続き,宿の人によれば晴れるのは久しぶりだという。
歩いて12分で,標高1100mの旭岳ロープウェイ山麓駅到着。せっかく旭岳温泉に泊まったので,とりあえず,姿見の池を散策してみる。
券売所。
旭岳ロープウェイは,2000年に付け替えられ,従来の天女ヶ原乗り継ぎから姿見駅直通運行となった。定員は101人。往復2900円。
今日は午前6時から15分間隔での運行で,この6時30分発の第3便は,乗客5人とガラガラ。
標高1600mの姿見駅まで約10分。上川盆地はすっぽり雲海に覆われていた。
姿見駅到着。
入林届に一応記入しておいた。いくつかの選択肢の中から行き先に○印を付けるようになっていたが,たいていは旭岳山頂方面を目的地としており,「姿見の池散策」に○を付けている人はほかにいなかった。
山に登ることに私は関心がない。実際,裏山のような山に登ることはあっても,いわゆる山岳と称される山に登ったことは一度もない。
その理由はいくつかあるが,一つにはやはり山は神聖な場所だということである。晴れていれば十勝岳連峰が目の前に見える町で育ったが,年中登山靴を履いて山をさまよい,いつか人知れず野垂れ死にする,そんな生粋の山男たちの世界が山の上にはあって,近寄りがたい場所に感じていたという一面があった。
一方,大学に入ると,登山を趣味とする人たちにも出会った。しかし,山麓の町で育った私には,町を素通りして登山口に向かうことが耐えられなかった。山に登るなら,その前に,麓の町で見るべきところがたくさんある。そう思って町を巡っているうちに,結局山に登る機会がないまま来てしまった。
姿見の池探勝路には雪が残っていたが,よく締まっており,歩くのに不都合はなかった。
第一展望台より十勝岳連峰,芦別岳・夕張岳を見る。見慣れた山だが,新鮮な見え方だ。
一般の観光客が歩く探勝路とはいえ,登山道であり,なかなか険しい箇所もある。
第3展望台。1周1.7kmの探勝路には途中5か所の展望台が設けられている。
左がすり鉢池,右が鏡池。合わせて夫婦池という。
まだ雪が残っているというのに,たくさんの高山植物が開花していた。
噴気口。旭岳がこれほど勢いよく煙を吐いている山だとは知らなかった。かつては硫黄の採掘も行われていたという。
第5展望台の愛の鐘。
ロープウェイの駅名にもなっている姿見の池はまだ氷結中。
7時半過ぎ,モンベルのベストを来た人たちが登ってきた。山頂で待機するボランティアだという。競技の人たちは忠別湖を渡り終わったらしいという情報を聞いて,急いで山麓に降りることにする。