北海観光節旅行記映画・京極・流氷 北海道全駅下車の旅

留寿都村


留寿都村に入る。山がちの気色となり,ここまで来ると羊蹄山より洞爺湖に近いという感じがしてくる。

三ノ原小学校

へき地1級,児童21人,教員7人


細長い木造校舎で,延焼防止の袖壁が見られる。校庭には「天国と地獄」「上下橋」など怪しい名前のついた遊具があった。

 

留寿都市街


国道230号留寿都市街。留寿都村は人口約2200人。セブンイレブン,ローソン,セイコーマートがあって,人口当たりのコンビニの店舗数は道内トップクラスだろう。これはこの国道230号が札幌と函館を結ぶ幹線であり,留寿都から先の函館方面はしばらく町がないためだ。


留寿都村役場。ルスツリゾートを抱えている割には質素な建物。

 
「♪赤い靴はいていた女の子 異人さんにつれられて行っちゃった」
岩崎かよは故あって幼子「きみ」を見も知らない外国人に託して留寿都へ開拓に入った。役場の隣にある赤い靴公園はルスツリゾートを除けば村唯一の観光地だが,除雪されておらず「きみちゃん」の像には到達できなかった。


道道257号留寿都喜茂別線を北上する。道路沿いの電線だが,下の3本が留寿都市街に供給する分で,上の3本がルスツリゾートに供給する分。上の3本のほうが高圧で引かれている。留寿都村の人口2200人に対して,ルスツリゾートの収容人数は4000人,それに遊園地やリフト・ゴンドラもあるのだから電気を食うわけだ。

ここで再び真狩村に入る。

美原小学校

へき地2級,児童2人,教員2人

 
玄関に掲げてあった標語「こんにちは」「おはようございます」「いらっしゃいませ」。学校で「いらっしゃいませ」とは何だ。ルスツリゾートが近いだけに子供のときから徹底的に接客精神をたたき込んでいるのだろうか。たしかに,この辺りの農家の人たちもルスツリゾートと無縁ではなく,農閑期にはアルバイトやパートで雇われている人も多いと思われる。ルスツリゾートで働く人は700〜800人を数えるという。この数字は人口2,3千の周辺町村にとってはかなり大きい。

 

学校の近くには独立行政法人種苗管理センター胆振農場後志分場がある。もともと昭和22年に農林省後志馬鈴薯原種農場として開設された施設で,種薯の生産を行っている。美原小学校もここの職員の子弟のために開校した。

再び留寿都市街へ戻り,国道230号を札幌方面へ向かう。

 

ルスツリゾート

ルスツスキー場は昭和47年に開設され,昭和56年に加森観光が経営を引き継いで以降,急速にリゾート地として発展した。札幌の人しか来ないところかと思っていたが,新千歳空港からのアクセスも良いため,道外客も年々増えているようである。


国道の上をゴンドラが横断する。


「海鮮居酒屋」「生たらば」など低俗な看板が乱立する。どうしてこんな山の中で海の幸を食べなければならないのだろうか。

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