さていよいよ京極である。心を鬼にして1町村1時間ペースで巡ってきた結果,16時20分には京極町に入ることができた。
南京極小学校
へき地1級,児童12人,教員6人
略称・ナンキョー。独特の色は京極の人のセンスだという。木の表札は立派だが,右下に「○○年度卒業生制作」とテプラで印字したシールを貼ってある。肝心なところでいいかげんになるのも京極の人の人柄だという。
京極町は人口約3600人。れんがもちさんによれば内陸の小さな町にしては文化レベルが高く,みな自分の町を誇りに思っており,みないい人なのだそうだ。
国道276号沿いの川上温泉旅館。工事現場の人たちが宿泊に利用しているという。
大きなスーパーなどなく,食料品などでも車で15分の倶知安へ行ってしまう。洋服などは中山峠を越えて札幌で買う人が多い。また高校生など車を持たない人たちの中にはバスと鉄道を乗り継いで小樽で用を足す人も少なくないという。
京極を代表する観光地。ともかくわかりやすさがいちばんということか,字だけでまったくデザインがされていない看板が建物にべたべた貼ってあった。トイレは凍結しないように暖房が入っていたが,暖房機器は盗難防止のため頑丈なチェーンで固定されていた。札幌の人が来る観光地は,何されるかわからないから防犯対策が大変だ。
水汲み場は森の中にあって,なかなか風流である。手ですくって一口飲んだ。京極は水道の水がふきだし湧水であり,トイレの水にまで名水を使っているので,京極の人でわざわざここまで汲みに来る人はいないという。来るのはほとんど札幌の人だ。
京極温泉。人気の日帰り入浴施設だが,れんがもちさんはあまり好みではないそうだ。
再び京極市街に戻る。
パイオニアフーズ。じゃがいもを原料にした冷凍食品を製造している。
国鉄胆振線に沿う道路。この辺りにかつて京極駅があり,現在もJAようていの馬鈴薯貯蔵施設や日本通運などの農産物集積施設が建ち並んでいる。
寮 |
会社 |
れんがもちさんの職場。寮はプレハブだが3階建てで,立派である。
左:双子食堂。右:京極の花街。れんがもちさんも京極の飲食店はだいたい行き尽くしたという。
京極町営?スキー場。私の町にも日の出山スキー場という小さなスキー場があって,学校の授業はそこで行った。上富良野出身だと言うとスキーがうまいと誤解されることがあるが,好きで富良野スキー場に通う人を除けば,多くの人は小さなスキー場でしか滑ったことがないので,実は旭川や札幌の人よりスキーは下手なのである。とすれば,京極の人もスキーはあまりうまくないのではないかと思ったが,案外うまいそうである。
今晩は大雪だ。見る見るうちに雪が積もっていったが,こんなものは日常茶飯事だという。
京極市街を去り,倶知安へ向かう。
国道沿いにあった「決定!北海道新幹線 倶知安駅」の看板。
旧寒別小学校。昭和12年築。昭和59年廃校。陶芸家のアトリエとして使用されている。
コープさっぽろ倶知安店。夕食もできればどこか店で食べたいと思ったが,時間がなくなったのでここで弁当を買った。
豪雪の倶知安駅。18時8分発の小樽行き普通列車で倶知安を去る。
今回,わたしにとってまったく未知の土地だった羊蹄山麓の町村を訪れ,だいたいどいういうところなのかイメージをつかむことができた。お世話になりました京極のれんがもちさんに心よりお礼申し上げます。