2005年5月2日(月)
さすがは3連休前夜,切符を購入した4月28日の時点で指定席は満席だった。21時38分入線なので少し余裕を持って21時半頃ホームに着いたつもりが,既に自由席の乗車位置に長い列ができていた。
最後尾の10号車で何とか席を確保。
1号車 | 増1号車 | 2号車 | 3号車 | 4号車 | 5号車 | 6号車 | 7号車 | 8号車 | 9号車 | 10号車 |
B寝台 | B寝台 | B寝台 | 指 | 指カーペット | 指ドリーム | 指ドリーム | 指 | 指 | 自 | 自 |
どこかの大学のサークルであろうか,今夜はもう朝まで寝ないというような勢いで,男女入り乱れて席を向かい合わせにし,10号車の前寄り半分を占拠している。急行はまなすはかつての快速ミッドナイトの雰囲気をそのまま受け継いでいるようだ。
列車は満員で発車。いつもは途中の千歳,苫小牧でかなりの降客があるのだが,今日はほとんど降りる人がいない。23時52分,東室蘭を発車するとまもなく減光された。しかし学生たちの賑やかな笑い声は止まない。
2005年5月3日(火)
少しうつらうつらとしていると函館に着いた。列車は満員のままだが,乗ってくる人はかなりいる。どういう事情があってこの夜中に乗ってきたのかわからないが,立たされた人は悲惨である。そんな中で,子どもを連れたお母さんに
「私も子どもがいます。交代しながら座っていきましょう」
と声をかける天使のような若奥様が現れた。例の学生の中にも年輩の女性に席を譲る人がいた。なかなか真似のできないことである。一方で,席がないと見るや,早々と車内の隅に腰を下ろし,子どもと肩を寄せ合って眠りに入るたくましい母子もいた。
函館を過ぎると学生たちもさすがに静かになり,青函トンネルに入る。
今の季節はトンネルを出る頃にはもう日が昇っている。
青森到着。
3・4番ホームのそば屋は健在だった。静まりかえった朝,列車の乗り換え客がそばを食べる風景には旅情をかき立てられる。今日も,全身を宝石で飾った女性や,唇にピアスをした青年が列をなしてそばを立ち食いしている様子が目に焼き付いた。
連絡船乗り場への通路は閉鎖されていた。
かつての大阪行き特急白鳥のスジを走る列車である。
白樺,青空,南風。山には桜やコブシ,庭には水仙に,雪柳,れんぎょうが一斉に咲き誇る。北国の春満開である。
今年は桜の開花が少し遅かったようで,このあたりまで南下してもまだ桜が咲いている。角館に着く手前,旧中仙町のあたりで車窓から見事な桜並木が見え,車内が歓声につつまれた。
角館到着。
タクシーを使うつもりでいたのだが,折よく芸術村のシャトルバスが待っていた。
のどかな農村を行く道。